予想以上の「大勝」で、動き始めた「トランプ2.0」【播摩卓士の経済コラム】
■通商政策での注目は、メキシコの扱い さらに大きな焦点がメキシコの扱いです。メキシコは北米3国の自由貿易協定(現USMCA、旧NAFTA)によって、一定の要件を満たせば関税ゼロでアメリカに輸出ができ、それを利用して、すでに多くの中国製品がメキシコを迂回してアメリカに入っていると言われています。「トランプ2.0」は、ここに目を光らせており、仮にメキシコからアメリカへの輸出条件が変更されれば、すでにメキシコに進出した企業にとっては大きな影響が避けられません。日本からは自動車メーカーや部品会社など300社以上の関連企業がすでにメキシコに進出しているのです。 大きな推進力をもって始まった「トランプ2.0」では、不透明なマクロ環境に対応しつつ、各国が対米で、どううまく立ち回れるかが、問われることになりそうです。 播摩 卓士(BS-TBS「Bizスクエア」メインキャスター)
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