夫婦間で「ありがとう」「ごめん」が素直に言えなくなる原因は?そのまま放置すると陥る“悲劇”
「ありがとう」「ごめんなさい」を当たり前にするのは意外にも難しい
〈普段は言えるのに、夫婦間になると言えないことも〉 夫婦円満の秘訣として、「ありがとうとごめんなさいをちゃんと言うこと」とよく言われています。あまりにも簡単な秘訣すぎて、「そんなの当たり前じゃん!」と思っている人が多いようです。 【漫画を読む】「不機嫌スイッチが入った夫はまるで別人のようでした」 それもそのはず、「ありがとう」と「ごめんなさい」を言うのは、僕たちが子どもの頃から親や教師から当たり前のことだとして叩き込まれ、社会に出るようになってからも、「お礼と謝罪ができない人間はダメだ」と周囲の大人たちに散々言われてきたことだからです。 しかし、僕たちが思っているほど、そんな単純なことではないんですよ。なぜなら、「自分はお礼と謝罪を当たり前のようにできている」と思い込んでいる人がものすごく多いからです。 そして、このように思い込んでいる人ほど、実はできていないことがよくあります。 この傾向は男性に多く、それを物語っている事実として、検索で「旦那」と入力すると、「旦那 ごめんが言えない」と上位に出てきます。おそらく、ごめんが言えない旦那さんである男性の多くは、仕事上ならきちんと謝罪ができる人がほとんどじゃないかと思うんです。 でないと、仕事ができない人間だと思われるし、ときには不本意な謝罪であってもしないといけない場面もありますからね。 しかしこれが夫婦間になると、途端に謝罪ができなくなる。だから、業を煮やした奥さんたちが実態を探るべく、ごめんが言えない旦那さんについて検索しているのだと推測します。 なぜ奥さんに対してごめんが言えないのかと言うと、これは仕事でいつも謝罪をしているからその反動でしないとか、そういうことではなく、ただ甘えているだけなんですね。 一体何に甘えているのかと言うと、「夫婦という関係性」にです。 この甘え方は大きく分けて3つあるので、一つずつ解説いたします。
夫婦の関係性に甘えてしまう3つの理由
〈なぜ時が経つと夫婦は甘えてしまうのか〉 1つ目は、照れくささです。 これは親子関係にも共通して言えることで、どうしても僕たち人間は、近しすぎる人に対して「言わなくても分かってくれるだろう」と思いがちな部分があります。 たとえば実家暮らしをしていると、時間になったらお母さんがご飯を出してくれるし、言わなくても洗濯してもらえる。こういう毎日に身を置いていると、だんだんとその環境が当たり前になってきて、面と向かって「お母さん、いつもありがとうね」とは照れくさくてなかなか言いにくいものです。この謝罪バージョンが夫婦間で起こっていて、「いちいち謝らなくても分かってくれるだろう」と無意識に思っているから、照れくさくて面と向かったごめんが言えないんですね。 2つ目のケースは、ごめんが言えないのではなく、言いたくないというケースです。 奥さんである女性がことあるごとに何かを注意してきたり、高圧的な言い方をしたりしてくると、自分が悪いのは分かっていても謝りたくなくなる……つまり、意地を張っている状態ですね。とくに気が強く口の立つ奥さんを持つ旦那さんだと、このケースに該当することがよくあります。 最後、3つ目は「反動」です。 「お前さっき、仕事で謝罪しすぎの反動はないって言うたんちゃうんか!」という声が聞こえてきそうですが、そういった意味での反動ではないんですよ。仕事など、外で無理したことによる反動なんです。 これからお話するケースがもしかすると一番多いかもしれませんが、「旦那 ごめんが言えない」だけではなく、「旦那 無口」という検索結果もかなり多いんですよ。実際、クライアントさんの中にも「うちの主人は家の中だとほとんど喋らないんです」というご相談をされた方が今までに何人もいらっしゃいます。 こういった旦那さんは、職場では社交的だし、それ以外の場面でも愛想が良いというケースが多いのですが、家では途端に無口になってしまうようです。つまり、外で無理して社交的に愛想よく振る舞ってるから、その反動で、家では喋らなくなるんですね。 こういった旦那さんは、ありがとうやごめんだけじゃなく、受け答えの仕方が「ああ」とか「おお」とか「うん」だけの返事だけであることが多く、中には、会釈だけで返事すらしてくれなくて、無視されてるようで悲しいという方もいらっしゃいました。 ただほとんどの場合、旦那さんである男性のほとんどは、自分がそれほどまでに無口になっていて、ありがとうもごめんも言えてないと思ってないんですよ。むしろ、至って普通に振る舞っているつもりで、まさか奥さんが自分の喋らなさで悩んでいるなんて、露ほども思ってないんですね。