「なんとかやったろうと」V候補青学大を追い詰めた意地の一打 福岡大・簑原英明を支える甲子園での快進撃【明治神宮大会】
◆明治神宮野球大会 福岡大1―2青学大(22日、神宮球場) 大学の部2回戦で福岡大(九州)は青学大(東都)に惜しくも敗れたが、2点を追う9回に意地を示した。2死一、三塁で副主将の簑原英明(3年)が高めの内角真っすぐを振り抜き、左翼線への適時二塁打をマーク。「大学4冠」を狙う強豪をあと一歩まで追い詰めた。 ■「色々と泣けるのよね」育成、独立…たたき上げ大学同期が再会2ショット【写真】 簑原は「相手は初戦で、自分たちは(1回戦で日体大を破り)流れにも乗っていたので、青学を倒すなら今この瞬間かなっていうのが試合の前の気持ちだった。悔しいが、チームとして進んできた道っていうのが間違っていなかった。すごく収穫が多かった1日だった」と振り返った。 相手が強ければ、強いほど簑原は燃えてくる。主将の幸修也(3年)とともに大分・明豊高3年春には選抜大会の決勝に進出した。当時も2人は主将と副主将と同じ役割を担っており、智弁学園(奈良)や中京大中京(愛知)など全国区の強豪校を撃破。決勝では東海大相模(神奈川)と1点差の接戦を演じた。3年前の春に味わった貴重な経験は、ステージが上がっても確かな自信となっている。 「高校の時も下馬評では格上の相手ばかりだったので、そこはなんとかやったろうっていう気持ちできょうも戦いました」と言い切る。全国の舞台でも「緊張というのもあんまりなくなりましたし、何よりも勝った瞬間が最高なので。悔しさもありますけど、すごく楽しい」と前を向いた。 九州六大学リーグでは自力優勝の可能性が消滅してから逆転優勝。勢いに乗り九州大学野球選手権も制して11年ぶりの神宮切符をつかんだ。1回戦では日体大から勝利も挙げた。この実りの秋を糧として「大学入学当時から日本一のチームを目標とすると、幸とも一緒に言っている。変わらずやっていきたい」と4年生での結実を目指す。
西日本新聞社