明日再開J2…13年ぶりJ1昇格狙う東京ヴェルディが期待する大久保嘉人効果とは?
ヴェルディへの完全移籍が発表されたのは1月8日。大先輩である永井監督が作り上げようとしているヴェルディは常に主導権を握りながら、指揮官自身もプレーした黎明期のJリーグを席巻した、魅力的かつ攻撃的なサッカーの復活を目指していた。そして、大久保自身も小学生時代にテレビ越しに見た、カズやラモス瑠偉らが躍動する光景に胸を躍らせ、将来への夢を膨らませていた一人だった。 「小さい頃、誰もが憧れたヴェルディは、憎らしいほど強くて、サッカー少年だった自分の心をいつもワクワクさせてくれました。そんなヴェルディを復活させるためには、J1昇格することがまずは絶対だと思っています」 移籍決定時のリリースに熱い思いを綴った大久保は、3シーズン連続で得点王を獲得した川崎フロンターレ時代にも背負っていた、自身の象徴とも言える「13番」を拝命。徳島ヴォルティスのホームに乗り込むも0-3で完敗した、2月23日のJ2リーグ開幕戦で先発フル出場を果たしている。 永井監督が昨シーズンから引き続き採用している[4-3-3]システムのなかで、大久保は前線ではなく逆三角形型で構成される中盤のインサイドハーフとしてプレー。チームの心臓として守備面でも存在感を放ちながら、ゴールにも絡んでいくプレーを永井監督は求めている。 ただ、大久保の成績の推移を見ると、4年間で計82ゴールをあげたフロンターレからFC東京へ移籍した2017シーズンは8、再びフロンターレに戻り、夏場からはジュビロに移籍した2018シーズンは合計で5、そして前述したように昨シーズンはわずか1に終わっている。 しかし、減少傾向が顕著だったゴール数に対しても、中断中の今月9日に38歳になった年齢に対しても、永井監督は心配無用を強調した。 「まだまだ老け込む年じゃない、と思っているので。嘉人の加入はいろいろな意味でプラスになりますし、自分にとっては高校の可愛い後輩でもある彼の活躍を、フロンターレ時代のように大爆発してくれることを、ベンチから見られることを楽しみにしています」