プロ野球FA戦線、前代未聞の"様子見合戦"はなぜ起きた? 主砲も正捕手もみんなそろって「熟考! 熟考!! 熟考!!!」
では、どの球団が最適解なのか? 「『巨人が4年18億円で検討』という報道もありましたが、さすがにそれは非現実的。巨人ファンからすると、2020年の日本シリーズで第2先発の石川に抑えられた印象が強いでしょうし、MLBを目指す菅野智之の穴を埋める先発候補が欲しいのはわかります。 ただ、石川は調子の波が激しいタイプなので、長いシーズンを通すと、目の肥えた巨人ファンからは厳しい声が寄せられる可能性もあります。 個人的にオススメしたいのはロッテです。石川はZOZOマリンで今季2勝&防御率0.00と相性抜群ですし、移籍が実現すればMLB挑戦を目指す佐々木朗希の穴埋めになります。 ただ、大穴として中日の可能性もあります。実は石川、もともとは中日ファンらしく、しかも奥さまは名古屋を拠点とする元SKE48の大場美奈さん。中日も先発陣は盤石ではなく、移籍が実現したら面白いと思います」 もし、石川と甲斐の移籍が決まれば、MLBに渡った千賀滉大に続き、ホークス育成の象徴だった3人がそろって流出することを意味する。この点でも今年のFA戦線は"時代の転換期"の意味合いが大きい。 ほかの投手では、広島の九里亜蓮が海外FA権、中日の福谷浩司が国内FA権を行使した。 「九里は海外志向が強いことで有名です。ただ、MLB球団と契約を結べるかどうかは不透明なので、国内残留の場合はDeNAの可能性もあります。福谷も今季終盤戦は好調でした」 そのほか、野手でいち早くFA宣言したのは茂木栄五郎(楽天)。補償が必要なBランクながら、すでに関心を寄せる球団があるという。 「年齢的にもショートは厳しいでしょうが、サードやセカンドは守れます。村上が来季限り、山田哲人にも陰りが見えるヤクルトが興味を示しているようです。早稲田大学出身なので神宮球場とは縁もあります。狭い球場なので、茂木のパンチ力も生かせますし、ハマる可能性はあります」 ■"残留組"が宣言していたら...... 宣言しなかった"残留組"についても触れておきたい。Cランクの高橋周平(中日)は最終日まで態度を保留した末、残留という決断を下した。 「内野が薄いDeNAなどが興味を示していました。茂木同様、サードとセカンドを守れるので、ヤクルトが関心を持つ可能性もありました」