“Major Champion”のコールはなかったけど…古江彩佳「優勝した後こそ気をつけなきゃ」
◇米国女子◇ISPS Handa スコットランド女子オープン 初日(15日)◇ダンドナルドリンクス (スコットランド)◇6563yd(パー72) 【画像】メジャーから凱旋の古江彩佳 スタートのティイングエリアで名前とともにコールされるはずの「Major Champion」の肩書は、この日なかったらしい。古江彩佳は「覚えてない…」と笑った。メジャー初制覇を遂げた「アムンディ エビアン選手権」から5週ぶりとなるトーナメント出場。「やっぱり、優勝した後が一番気をつけなきゃいけないと思っている。(いい)緊張感もありながらだったのかな」。自然と集中力を高めて臨んでいた。
悪天候でスタートが1時間遅れたことを受けて午前11時15分にコース入りしたが、ちょうど同じくらいのタイミングから2時間超の中断を挟んだ。午後4時前にずれ込んだティオフまで車内でリラックスして過ごし、「前半の人に比べれば、スタートしてからは(中断もなく)すんなり行けた。そこはラッキーな組み合わせでもあったのかな」と振り返る。
雨は上がっても、強風が吹く中のラウンド。4番(パー3)、5番(パー5)と横風気味のアゲンストが吹くホールで2連続バーディを先行した。「ミンジーのいいゴルフにうまくついていけた」。同組で暫定首位発進したミンジー・リー(オーストラリア)に触発されるようにスコアを伸ばした。同じエビアン覇者でもあり、リーが7打差を逆転して勝った2021年大会は最終日を一緒にプレー。その時も引っ張ってもらい4位に食い込んだ。 日没が迫る終盤、冷たさを増した風の中で我慢も光った。アゲンストでわずかにキャリーが足りず、手前の土手をこぼれた15番(パー3)は難しい寄せが1.5mほどオーバーしながら耐えた。最終18番(パー5)も3打目のウェッジショットでロングパットを残し、バーディトライが1m強オーバー、返しを決めて「69」でまとめた。
「80点くらいかな」と及第点をつける3アンダーで首位と2打差の暫定5位発進。メジャーからの出場試合2連勝、22年以来の大会2勝目に向け、「うまくスタートはできた。あとはこの流れのまま、上位についていきながら頑張れたら」と意欲がにじんだ。(スコットランド・アーバイン/亀山泰宏)