XRP、APT、ADAがさらに15%下落──CPIデータ発表を前に投資家はロング縮小か
暗号資産は10日に入っても今週の下落を続け、ビットコイン(BTC)は10万ドルからさらに下落、アルトコインも急落した。 最も下落した暗号資産は、XRP、ポルカドット、ライトコイン、アプトス、カルダノなどで、24時間で15~18%下落し、9日の下落幅を拡大した。 CoinDesk 20(時価総額上位20の暗号資産から構成される指数で、ミームコイン、ステーブルコイン、取引所コインを除く)は10%近く下落した。同指数に含まれるほとんどの暗号資産は、最低でも2桁の下落率となったが、イーサリアム(ETH)とソラナ(SOL)はそれぞれ、8%、9%の下落にとどまった。 一方、ビットコインは、他のトークンに比べて比較的よく持ちこたえ、9万5000ドル、24時間で約3%の下落となった。 暗号資産は9日にも下落しており、15億ドル(約2280億円、1ドル=152円換算)以上の強気デリバティブ・ポジションを清算する、過去最大級のレバレッジフラッシュを引き起こした。コイングラス(CoinGlass)のデータによると、10日の下落により、デジタル資産全体でこれまでで4億5000万ドルの清算を余儀なくされたが、そのほとんどが強気の投資だった。 ビットコイン先物の建玉は、8日から6.8%減少したものの、ほぼ580億ドルと過去最高を維持している。 今週の急落は、11月上旬のドナルド・トランプ氏の米大統領選勝利以降、暗号資産価格が1カ月にわたって猛烈に上昇した後に起きた。その間にアルトコインの主要トークンは2倍以上上昇し、ビットコインは史上初めて10万ドルの大台を超えた。 暗号資産市場全体におけるビットコインのシェアを示すビットコイン・ドミナンスは、10日に57.9%に上昇し、11月下旬以来、最も高い数値を示した。これは、アルトコインからビットコインへの全般的なリスクオフの動きを浮き彫りにしている。 ユーホドラーのチーフ・オブ・マーケッツ、ルスラン・リエンカ氏によると、市場の動きは11日に発表されるインフレデータを見越しての可能性があるという。 「市場はインフレ率のわずかな上昇を予想している。しかし、CPI(消費者物価指数)が予想を上回る数値となった場合、金融市場全体で進行中の調整が強まる可能性がある。そのようなシナリオでは、連邦準備制度理事会(FRB)の利下げのタイミングと可能性が、新年に向けて重要な焦点となるだろう」と、リエンカ氏は指摘した。 しかし、株式は暗号資産とは違って苦戦していない。9日に小幅に下落した後、10日の米国主要平均株価は横ばいとなっている。 |翻訳・編集:山口晶子|画像:Shutterstock|原文:XRP, APT, ADA Tumble Another 15%; Investors May Be Paring Longs Ahead of CPI Data
CoinDesk Japan 編集部