ノウハウに頼り切って「自分を見失った」女性の苦しい《モヤモヤの沼》の正体…それだけでは、すべてを幸せにはしてくれない
「ノウハウ本の通りにやってるのにうまくいかない……」 「すべて完璧にこなしているのにまったく報われない!」 【マンガ】母の再婚相手から性的虐待を受けた女性が苛まれる「罪悪感」 毎日このようなモヤモヤした思いばかりにとらわれてしまい、生きづらさを感じている人は多い…。 そもそも万人に有効なノウハウなど存在するのか――。7000人以上のモヤモヤを解決してきた人気マインドトレーナーが、過度なノウハウコレクターへ警鐘を鳴らす。
「万人向けのノウハウ」はなど存在しない
情報化社会の弊害として、本はもとより、スマホからの情報やセミナーにいたるまで、あらゆるノウハウを詰め込みすぎて、逆にモヤモヤした生きづらさを感じてしまう人が多くいます。 では、こうしたこまった感情を整理して自分らしく生きるにはどうすればいいのでしょうか? スッキリ自分らしくなれる方法は、もちろんAIが出してくる答えにあったりしませんし、「誰でも〇〇すればOK!」というような、ノウハウもありません。残念な情報をお伝えすると、万人向けのノウハウなどないのです。 そう気づかせてくれる、中島道子さん(仮名/クライアント)のお話をご紹介しましょう。 道子さんは、とても前向きで努力家の女性です。しかし、ありとあらゆるノウハウを取り入れた結果、限界を迎えてしまいました。 もともと“ノウハウコレクター”だった彼女は、お子さんが生まれたことをきっかけにそのノウハウに完全に追い詰められてしまったのです。 家には大量の育児本。子育てや暮らしに関する講座にも、多数参加。暇があればスマホで情報を検索しながら、仕事も家事も育児もこなしていたのですが……。そんなハードな暮らしは、長く続けられませんでした。 理想の自分は「あたたかい家庭をつくり子どもに愛情を注ぐ自分」だったはずなのに、子どもに優しくできない。ついには怒鳴ったり手を上げるようにもなってしまい、ある日ハッキリと「もう限界だ」と自覚したそうです。 それまでずっとノウハウを駆使してきたので、さらに別のノウハウを探すというのはもう難しく、どうすればいいのかわからず途方にくれる毎日。思い詰めて、周りにも心配されるほどになりました。 …つづく、後編記事の<“ノウハウの沼”にハマった女性を支配する「完璧なママでないと見捨てられる」という罪悪感の「本当の正体」…自分なりの完璧を見つける方法>では、この女性のモヤモヤの正体をつきとめ、そこから解放されすプロセスをお伝えします。
田中 よしこ(マインドトレーナー)