「妻のことを思って、服用したのに」47歳男性、レスになったキッカケはED治療薬。「夫婦の幸せ」を取り戻せた理由
ED治療薬への依存 。 勇気を振り絞った決断
そうした状況の中で、トモユキさんはED治療薬に目を向けるようになります。 「一度だけ、自分を取り戻すために試してみようと決意しました。妻との関係を何とか維持したいという一心で、病院に行き、ED治療薬を服用したんです」 当時のトモユキさんは妻との関係を復活させたいという思いから、藁をもすがる思いで、治療薬に頼ることにしたそうです。 「実際に薬を使ったときは、本当に効果があって、自分でも驚きました。久々に妻との肉体関係が戻ったことが嬉しくて仕方がなかったです。妻も喜んでいたと思います。何より、自分に自信を持てたように思います。ところが、その喜びも一瞬でした」 トモユキさんは、その体験に浮かれていたそうですが、その後も何度か治療薬を使用する中で、思わぬ事態に直面します。 「実はその後、健康診断で高血圧であることが判明しました。因果関係は分かりませんが、ED治療薬に頼れない事態になってしまったんです。そのときですね、妻が薬を見つけたんです」
奥様にバレた瞬間 。 怒りと失望が引き起こしたレス
「高血圧が判明して数日後、妻が自宅で掃除中に薬を見つけて『何これ?』って聞かれたとき、僕は一瞬で冷や汗が出ました。正直に話すしかなかったんです。すると、妻は驚きと怒りが混ざった表情で、すごく怒り出しました」 「妻に『なんでそんな危険なことを黙っていたのか』と言われて、その言葉が胸に刺さりました。高血圧があるのに、まだ治療薬を持っていること。それから、そもそも薬を服用していたことを妻は知らなかったので怒るのも無理はありません。この件で彼女がどれだけ心配かけていたのか、すぐに分かりました。『健康を犠牲にしてまで行為を優先したいの?』という問いかけに、僕は返す言葉がありませんでした」 そのときトモユキさんは、奥さまが怒りと心配の気持ちを抱いていたことを痛感したそうです。それまでの自身の行動が不安を与え、夫婦間の信頼を揺るがしていたことを、改めて認識させられる出来事だったようです。 奥さまは、常に夫の健康が第一だと考えていたのに、トモユキさんはその気持ちを理解せず、勝手に薬を使ってしまった。それが奥さまの怒りの本質でした。 ▶この記事の【後編】では、夫婦の絆を取り戻すための第一歩として、トモユキさん夫婦がとった行動とは?……についてお届けします。
家庭関係研究所 山下あつおみ