激白!なぜエ軍のローレンゼンは大谷翔平に続く“二刀流”挑戦を決意したのか…「ショウヘイが結果を出してくれたおかげだが、誰もが彼になれるわけではない」
エンゼルスが昨年12月にレッズからフリーエージェントとなっていたマイケル・ローレンゼン(29)を単年約8億円で獲得した。全米ではチームメイトとなる大谷翔平(28)に続く“二刀流“として注目を集めている。昨年末にローレンゼンを訪ね、“二刀流”挑戦の理由と、大谷への思いを聞いた。
大学2年まで投手経験はなし
エンゼルスタジアムから車で20分ほどのところにあるトレーニング施設に、予定よりもやや遅れて到着したローレンゼンは、マイナー時代から一緒だという愛犬を伴って、レンジローバーから降りてきた。 「遅くなってごめん。ここに来る前、ビーチで走ってきたから」 一昨年まで使用していた施設は、新型コロナウィルスのクラスターが発生して閉鎖されたことから練習場所を変えた。「ここは広いし、換気もいいから、安心できる」という新しい施設は、倉庫を改装して作られ、広々としたウエイトトレーニングスペースの他、打撃ケージ3箇所、仮設マウンド2箇所があり、集団でのストレッチなどが可能な多目的スペースも備えられている。午前中は、主にプロと大学の選手が使用し、午後からは大学やプロを目指す高校生らが訪れるという。マイナー選手の使用料に関しては、「彼らにはそれなりの額だから」と、ローレンゼンが半分を負担しているそうだ。 入口付近のリハビリテーブルで、まずは昨年痛めた右肩と、右太ももをゆっくりほぐしてから、ウエイトトレーニングなどを始めたローレンゼン。 キャッチボールは山なり。打撃練習では軽くティー打撃をするのみで、ボールを使ったメニューに関しては本格的なものとはいえなかったが、それは予定通り。 「普段なら、もっと追い込む。肩も太ももも治っている。でもまだ、無理する必要はない」 昨年11月はハワイ州のマウイ島へ行ったが、万が一のことを考え、大好きなゴルフも封印した。 「まだ、契約前。ゴルフのフルスイングで、故障再発ってことにでもなったら、情けないから」 大谷翔平が大リーグに移籍した2018年、ローレンゼンは34打席ながら4本塁打を放った。2019年はリリーフとして登板しながら、代打、代走、守備固めでも出場し、9月4日には同一試合で本塁打を放ち、守備につき、勝利投手となったメジャー2人目(ベーブ・ルースが1921年6月13日に記録)の選手となった。 大谷とはまた違ったタイプの二刀流選手として認知されるようになったが、「ピッチャーなんて、大学2年までやったことがなかった」とのこと。 「外野手だったから。そもそも大学時代、ブルペンに入ったこともなかった」