田中碧は冬の市場で移籍すべきじゃない 名門リーズを昇格させて来季悲願のプレミアリーグへ
【ドイツやイタリアからもオファーの噂】 特に今シーズンは対人プレーに磨きがかかり、守備面の貢献度が高くなっている。スッと体を寄せて的確にボールをヒットし、ターンオーバーの技術も飛躍的に向上した。 日本代表では守田英正(スポルティング)や遠藤航(リバプール)の後塵を拝しているものの、田中が彼らに劣っているわけではない。森保一監督がメンバーをほぼ固定しているからだ。それでも田中が日本代表に定着している事実は、森保監督の信頼の証だ。 北中米ワールドカップ予選突破後、すなわち最終予選の終盤では、戦略のバリエーション拡充のために田中のスタメンは十分に考えられる。同じ川崎市出身で「鷺沼兄弟」と言われる三笘薫(ブライトン)とはツーカーの間柄だ。ワールドカップ本大会でも貴重なピースであることに疑いの余地はない。 さて、アメリカのスポーツメディア『the athletic』(正確なデータ分析に定評あり)が田中の出色のデータを報じていた。12月8日現在、90分当たりのパス成功率ではチームトップの74.37%。常に厳しいマークに遭い、運動量も要求される中盤センターのデータとしては申し分ない。 だからこそ、多くのメディアが来年1月に再開する移籍市場のキープレーヤーとして「田中碧」の名前を挙げ始めたのだろう。現在はフランクフルト、ボルシアMG、ACミランなどが興味津々と伝えられるが、この3チームは財政的に芳しくない。「いずれプレミアリーグで戦うためにここ(リーズ)へ来た」と語っていた田中の希望にもそぐわない。 であれば、名門復活の担い手、という選択肢も悪くないのではないか。 リーズは今年でクラブ創設105年を迎えた古強者だ。いまでこそチャンピオンシップだが、トップリーグの3回をはじめとして、イングランド国内のタイトルを4回も獲得している。決して"ぽっと出"や"一見さん"ではない。