大神いずみ「長男・翔大が大阪から帰ってきたと思ったら大学の寮へ。寂しそうな次男・瑛介を母は見逃さなかった」
◆入寮の数日前 入寮の数日前。 呑気に遠くへ練習に出たりする翔大に準備を訊ねると、うそでしょ!?と言うくらい何にも持ち物の準備ができていなかった。 「母」という生き物の鳴き声が図鑑に載っていたらたら、間違いなく「キーっ!キーっ!」ではないだろうか。 慌てて首根っこ捕まえて買い物に走る。 野球道具、布団、衣装ケース、物干し、洗面道具など…。これまで1人暮らしだったのでほとんど揃ってはいるものの、出来るだけ少なくまとめて、名前を書いて…初めての集団生活に入る心構えなど、彼にできているんだろうかと心配になる。高校3年間の寮生活をしていればなんてことないことも、翔大にとっては全て初めての経験だ。 なんとか荷造りを終えて、前日の夜は幼馴染み家族が集まって一緒に食事をした。3年前もこうしてみんなに集まってもらって、一緒に翔大の背中を押して大阪に送り出したものだが…早いもんだなぁ。 みんなでワイワイ賑やかに過ごしたことで、本人も私たち家族も、寂しさや不安が紛れて余計なことを考えないで過ごすことができた、楽しい夜だった。
◆入寮当日 入寮当日。 まさかの関東大雪予報。朝からだんだん雲行きが怪しくなり、昼過ぎから白いベチャ雪が舞い乱れる悪天候。普段は1時間くらい高速道路を使って辿り着く道は軒並み閉鎖され、結果的に自宅から寮まで3時間かかってたどり着いた。 運転していた父親とは、思いがけず長いドライブでたくさん話ができたようだ。 最近はいつか車の免許を取りたい翔大に、運転席から標識や交通ルールなどを教えるようなことが多かった。スニーカーや野球、車のこと。きっと名残り惜しむように、いろんなことを話したのではなかろうか。 (ワタシは後部座席でデッカい鯨の夢を見ながらガーガー眠っていた。) 寮に着いて少ない荷物を下ろすと、いったんまた3人で食事に出て、すぐ戻った。 何度行ってもつくづく、素晴らしい練習設備に恵まれた大学だ。少し街やキャンパスから離れたところにあるグラウンドと寮は、学業と野球に専念するにはこれ以上ない環境。 親としては安心して、よろしくお願いいたします、と息子を託して寮をあとにした。
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