「緊急事態宣言」安倍首相が会見(全文2)30万円給付は5月に始めたい
今回はスピードも重視した
また、なるべくスピーディーに行いたい。ですからわれわれは5月、なるべく早く補正予算を通していただいて、もう5月に直ちに出ていくようにしていきたい。全員に給付するということになりますと、麻生政権のときでもやりましたが、だいたい手に届くまで3カ月ぐらいどうしても時間が掛かってしまう。今回はスピードも重視をしたということであります。どこかでわれわれも線引きをしなければいけない。それはつらいことでありますが、今回お示しをしていただいた形で給付をさせていただきたい。とにかく今、この事態をなんとかみんなで協力して乗り越えていきたいと、こう考えています。 司会:これからは幹事社以外の皆さんからのご質問をいただきますので、ご質問をご希望される方は挙手をお願いいたします。私が指名いたしますので、今の幹事社と同じようにスタンドマイクの前にお進みいただきまして、所属とお名前を明らかにしていただきたいと思います。お1人さま1問でお願いします。はい、松本さん。
判断が遅いという声にどう答えるのか
NHK:NHKの松本と申します。よろしくお願いいたします。今回の決断に至るまで、いろんなデータや調整があったんだと思いますけれども、この判断のタイミングについて遅過ぎる、遅いという批判もございます。今回の決断がもう少し早ければ、今のような感染拡大は防げたんじゃないかという声もあろうかと思いますが、そうした声にどのようにお答えになりますか。また、ここに至るまで異例の対応が続いてきたと思います。イベント自粛や一斉休校。それでも感染拡大を抑えることができなかった、この原因についてどのように分析されていますでしょうか。お答えください。 安倍:まず、この特措法を改正した日から、いつ緊急事態宣言を出すべきか、ずっと緊張感を持って考えてきました。でも今ご質問がございましたが、あのときどういう議論があったか、むしろ緊急事態宣言は私権を制限するから慎重に出すべきだという議論がずいぶんありましたよね。しかし私たちは、出すべきときには出すべきだと考え、その中で最大限の緊張感を持って事態を、感染者の状況、数の拡大状況、専門家の尾身先生はじめ専門家の皆さんに分析をしていただいてまいりました。 そこでわれわれ、イベント等の自粛、また、学校の一斉休校も行いました。だけど感染者の拡大を防げなかった。確かにそのとおりです。しかしスピードはどうなのかということでありまして、今、世界を見ていて、一時スピードが上がっていく。このスピードをどれぐらい抑えることができるかということが重要であります。中国、韓国においては日本よりも感染者の数が相当多いですが、死亡者の数も多いですが、今スピードは相当落ちてきている。日本も早くそのピークをはるかに小さいところで抑えていきたい。そして、いわば減少に転じさせたいと、こう思っています。