【2025年期待の一頭】今年の桜花賞でも〝顔〟に 2歳女王アルマヴェローチェは本物/渡辺薫
渡辺薫【アルマヴェローチェ(牝3・上村)】
GⅠ阪神JFで2歳牝馬の頂点に立ったアルマヴェローチェ。5番人気ながら◎に推したわけだが、中団待機から直線で末脚を爆発(メンバー最速の上がり34秒3)させるという、まさに絵に描いたような完勝(2着に1馬身1/4)だった。 当日の馬体重は484キロだったが、1番人気で16着に大敗したブラウンラチェットは12キロ減の428キロ。当面のライバルがここ一番でメンタル面でのもろさを露呈したのとは対照的に、本馬はパドックでも威風堂々としていた。見栄えのする好馬体を誇示するような周回。自身のポテンシャルを最高の舞台で演出するにふさわしい好仕上がりだった。 札幌で新馬を勝ち、続くGⅢ札幌2歳Sがハナ差2着。そこからの3か月で馬体とメンタルをケアしつつ、成長を促したことが今回の大仕事につながったが、手ごわい牡馬に早くからもまれた経験も大きかった。また、GⅢ2着で賞金加算に成功し、GⅠ出走を確実にしたことも勝負における引きの強さである。今春の桜花賞で〝顔〟になることは間違いない。
渡辺 薫