“推し活にはブルーベリー”が定説に…老舗メーカーが挑んだ推し活エナジードリンク 「50mLの小瓶につめた社員の熱すぎるこだわり」
■「推し活をする人にエネルギーを!」味、パッケージ、成分…細部まで“推し活”の楽しさとワクワクを表現
“推しを応援する人を応援したい”という思いから、開発ではまず、「弊社の知見やノウハウを活かして、どれだけ最大限、ブルーベリーの成分を入れられるか」がテーマになったと吉川さん。 「50mLという小さい瓶1本なので、入れたい成分も多く大変でしたが、研究担当とやりとりしてギリギリまで挑戦しました」 さらに “エナジードリンク”といえば、元気がないときやここぞというときにエネルギーを補給する飲料だが、同ドリンクが目指したのは、“推し活をする人にエネルギーを与えること”。そのため、ブルーベリーエキスだけでなく、クエン酸やビタミンB1、B2,B6も配合し、「推しのライブやコンサートを最後の瞬間まで全力で応援できることを目指した」という。 ドリンク剤にしたのは、コンサートやライブの前の貴重な時間に手軽に飲めることを考慮してだが、さらに味にも推し活の醍醐味をわかっているからこそのこだわりが盛り込まれている。 「炭酸が苦手な方やカフェインの摂取を気にされる方もいらっしゃるので、すべての世代の方が飲みやすいように、ノンカフェイン、ノン炭酸。そして、何よりのこだわりは味にあります。推しに会ったときのトキメキを味で表現したくて、少しピリッとした刺激感を出せないかと考えました。ピリッにはカプサイシンっぽいものや山椒っぽいものなど様々な種類があるので、ドリンクで演出するのはどのピリッがいいのかには非常に苦心しました。また、飲んだ後、これから推し活を頑張るぞと思えるよう、味に余韻を残したいとも考えて、癖のある味や存在感も意識しました。この仕事に就いてから、私史上、一番試作を重ねました(笑)」 その細かいこだわりはパッケージも同じ。訴求面積が小さい50mLという小瓶にどれだけ「推し活のテンション感や楽しさ、ワクワクを出すか」に尽力。背景にはコンサート会場のライトをイメージしたようなデザインが施され、目がハートになっている双眼鏡のイラストや「どこだって神席 LIVEに おぉ~」など推し活を応援する心強いメッセージが描かれたうちわのイラストなど、トキメキをアップさせるような工夫を満載。ブルーベリーの文字背景も、実はライブの最高潮時に打ち上げられる銀テープをイメージしているというこだわりようだ。 「担当デザイナーも推し活はしていなくても、推し活をしている人への理解が深く、様々なアイデアを出してくれました。自分も推し活をしているからこそ、普段の商品企画とは違ったテンションで携わっていた気がします」