親の行動が子どもの「イヤイヤ」を助長させている!? 元保育士が明かす「イヤ」を減らすための5つの声かけ術
元保育士・イヤイヤ期ヲタクのふじこせんせい初の著書、『元保育士のグズらない声かけ145 イヤイヤ期のトリセツ』(講談社)。今回は、この本で得られる知識をより詳しくご紹介しつつ、みなさんの日常の中で実践する時の活用方法もお伝えしたいと思います! 「イヤイヤしないこと」をゴールにするのは間違い! 3児の母親が語る、癇癪ばかり起こしていた子どもが激変した「5つのイヤイヤ対処法」
元保育士ならではのストレス?
イヤイヤ期の子育ては本当に大変です。 イヤイヤ期の子どもたちを保育するのが好きだった元保育士の私でさえ、我が子には感情的になりやすいと感じたり、理想通りの関わりができなかったり、保育と子育ての違いを痛感しました。 特に身体と心の疲労が大きく関係していて、夜泣きによる睡眠不足、子どもの命を守らなければならないプレッシャーや孤独感からイライラが⋯⋯。むしろ元保育士だからこそ、本当はこうしてあげたいのに……という理想とのギャップで苦しくなっていました。 ただし、そんなストレスフルな状況でも、子どもの機嫌がよいとなんとかなることも多かったです。子どもが泣いて怒って癇癪を起こしてばかりだと、私もイライラして負のループに陥るので、余裕がないからこそ保育士時代の声かけを家庭でも実践するようになりました。 すると、イヤイヤを回避することができて、自分のストレスが減る感覚を味わいました。もちろん100%うまくいくわけではないですが、その一回一回の積み重ねで救われたのは事実です。 一方で、もしこの声かけを知らなかったらと考えるとゾッとします。「いい加減にしなさい!」と感情的に怒り、それにより子どもはますます泣いて、イライラが増して怒鳴るしか方法がなかったかもしれません。 「子どもに共感しましょう」「子どもにダメと言わないようにしましょう」といった、よく聞く知識だけでは解決せず、「じゃあ具体的にどうすればいいの?」となることが目に見えています。そこで、子どもとの会話ですぐ実践できるものを「イヤイヤ期のトリセツ」ではまとめました。
「イヤイヤ期のトリセツ」の使い方
最初にお伝えしたいのは、全てを読む必要はないということです。目次ページもとても見やすいので、よくイヤイヤが起きて困るシーンを選んで開いてみてください。 また「パートナーが、子どもに対し責めるような声かけばかりで厳しすぎる」というお悩み相談もよくいただきます。 価値観や教育理念は人それぞれで、家族といえど、考え方を伝え合い足並みを揃えるのは難しいですよね。「あなたの声かけはよくないからこの本を読んで」ではなく、「最近イヤイヤが激しいよね。お風呂に入らせるの大変だから、これ試してみない?」と悩みを共有しながら一緒に読み進めてみて下さい。お子さんの好きなものにアレンジした声かけも書き込んでいくと、特別な一冊になりますよ。ママパパ自身が肩の力を抜いて、お子さんと笑い合える時間をもっと増やすために、活用してもらえたら嬉しいです。