【米大統領選にみるリーダーに必要な6つの資質】ドナルド・トランプとカマラ・ハリスを徹底比較
【リーダーに必要な資質3】体調管理
トランプの異常にも感じられる要素の一つは、78歳とは思えないバイタリティの高さではないだろうか。各州を遊説し、相手候補を激しく批判する姿をみていると、高齢不安が取り沙汰される現大統領バイデンと2歳しか年齢が違わないことをつい忘れてしまう。 多忙なスケジュールをこなすなかで、手軽に摂取できるファストフードを好む食生活がメディアから批判的な調子でクローズアップされる一方で、彼が厳格な自己管理のもとアルコールとカフェインから距離を置いていることはあまり知られていない。 アルコール依存症に苦しんだ兄を若くして亡くしたことも影響しているが、同時に、彼はアルコールの摂取が健康に悪影響を及ぼす可能性があることを認識し、そのリスクを避けるために一切飲まないようにしていると言われる。
さらにカフェインが持つ覚醒作用が睡眠の質を下げるため、コーヒーの摂取が身体に負担をかけると考えている節がある。アルコールを控えて精神的な安定を保ち、カフェインを絶つことで睡眠や神経系への刺激を回避することで、精神的な安定を保とうとしているのだ。トランプがアルコールやコーヒーを避けることは、彼の健康管理における重要な自己管理戦略の一部と言えるだろう。
他方のハリスは大の料理好きで知られ、ゴルフ場の代わりにキッチンを政治の裏舞台として活用しているとも言われている。彼女にとって料理とは単なる趣味に留まらず、平常心を保つためのマインドフルネスの一環となっている。 「1週間に6回、飛行機に乗ったって構わない。忙しい中でも平常心を保てるのは、日曜の晩ご飯を家族のために作るからだ。それさえあれば、他のことは全てめちゃくちゃでもいい」とハリスは過去に言っている。そしてニューヨークのオンライン誌「The Cut」にこう語っている。「私にとって料理をするということは、『私は自分の人生のかじを握っている』と実感することでもある」。 カマラ・ハリスにとって、料理はただの趣味ではなく、政治の世界でのタフな時間の中に家族との時間を設け、精神的な健康を保つための大切な手段である。