バドミントン熊本マスターズ、「シダマツ」出場の女子複は注目ペア多数 | バドミントン ワールドツアー 熊本マスターズジャパン 2024 プレビュー
福島と松本は、ともに、以前のペアでは主に後衛を務めた。役割が重なるが、福島は「以前に組んだ時は、自分が前衛に入らないといけないと意識したけど、松本選手は永原選手と組んでいる試合で前に入る場面も多かった。今は、逆でもいいのかなと思っている。まだあまり練習できていないし、組みながら分かっていけばいいけど、固定するより、両方やることになるかなとも思う。私より(長身の)松本選手が前の方が、相手にプレッシャーがかかる場面もあると思う」と、前後を固定せずに戦うスタイルをイメージしていた。
国際大会デビュー待ちの櫻本/五十嵐は、リザーブ1番手
パリ五輪後に組み替えた注目ペアは、もう1組いる。渡辺勇大との混合ダブルスで五輪2大会連続銅メダルを獲得した五十嵐(旧姓:東野)有紗(ともにBIPROGY)と、宮浦玲奈と組んでいた櫻本絢子(ともにヨネックス)のペアだ。10月に国際大会デビューを予定していたが、日本バドミントン協会の登録ミスがあり、実現しなかった。現在は国際大会での実績がなく、今大会は、リザーブ登録の1番手。出場できれば、国際大会デビュー戦を迎える。9月の全日本社会人選手権で初めてペアを組んで準優勝。当時よりは練習を積んでいるが、所属チームが異なり、11月2、3日にS/Jリーグ開幕戦を控えていたため、リーグ直前は練習できず。異なる所属のままペアを組んで活動する難しさも感じたという。それでも五十嵐は「練習では、コミュニケーションを取って、ローテーションがかみ合って来ているけど、試合をやってみないと分からない。だから、熊本マスターズは日本開催というのもあるけど、今は、とにかく試合がしたい」と話し、国際大会でのステップアップの機会を求めていた。
五輪で銅メダルの志田/松山、五輪後に台頭した中西/岩永。そして組み替えペアの福島/松本、櫻本/五十嵐。世界のトップを目指す日本女子ダブルスは、新たな戦国時代を迎える。熊本マスターズで、どのペアがどのような輝きを放つのか、楽しみだ。
文:平野貴也
平野 貴也