ホンダ「プレリュード」単なるネーミング復活だけではない3つの期待
ハイブリッドの普及が始まったばかりの20年ほど前は、そのようにエンジン車と異なるフィーリングを指して、「ハイブリッドは楽しくない」と敬遠されたこともあった。 しかし、最新のホンダe:HEVは、フィーリングや楽しさを大切にした。シビックe:HEVもアコードe:HEVも、他のハイブリッド車にないファンな走りを実現している。この楽しい走りが、新型プレリュードにも継承されることだろう。 また、ホンダは2024年12月18日に「Honda S+ Shift」を発表している。
これは「2025年に発売予定のプレリュードを皮切りに、次世代e:HEV搭載の全機種に順次、搭載していく予定」とアナウンスしている技術だ。シビックやアコードのe:HEVで実現したエンジン車のようなフィーリングを、より高めたという。 この技術を搭載した新型プレリュードは、さらに高次元の楽しい走りを披露してくれることだろう。 昭和から令和初期の“走りの楽しいホンダ”を知るおじさん世代の筆者としては、当時の“ワクワクするホンダ”が返ってくることに期待するばかりだ。
■期待3:ホンダの運命を左右する可能性 また、走って楽しいハイブリッドは、まだまだ電動化の進んでいないアメリカの地でも、好意的に受け入れられるはず。 そうなれば、アメリカでのハイブリッド普及にも大いに貢献するし、ホンダの存在感を高めることにもつながる。アメリカ市場は、スペシャリティカーが好まれる市場でもあるだけに、期待は高い。 新型プレリュードは、クルマそのものへの期待もさることながら、今後のホンダの運命を左右する存在としても注目に値する。
市販モデルの正式発表を、そして実際にハンドルを握れる日が来ることを楽しみにしたい。 【写真】1978年の初代からまもなく登場する6代目まで歴代「プレリュード」のデザインを見る
鈴木 ケンイチ :モータージャーナリスト