ホンダ「プレリュード」単なるネーミング復活だけではない3つの期待
ホンダ「プレリュード」の名が、20年以上の時を経て復活するという。 2023年のジャパンモビリティショーに「プレリュード・コンセプト」として出品され、2024年には世界各国のショーでもコンセプトカーを公開。 【写真】1978年デビューの初代からまもなく登場する6代目まで歴代「プレリュード」を見る そして12月12日、2025年1月10~12日に開催される「東京オートサロン2025」で、「プレリュード プロトタイプを出展する」と発表したのだ。 2025年中にも販売開始すると見られており、2025年の「注目の1台」となることは間違いない。筆者も多いに期待している。
ポストコロナ期やEV(電気自動車)の普及、さらに年末にはホンダ技研工業と日産自動車の経営統合など、歴史的な変化が起きた2024年。今年の顔となる1台として、日本カー・オブ・ザ・イヤー2024-2025にはホンダ「フリード」が選ばれた。そんな2024年に純粋に乗って楽しかったクルマ、さらに2025年に注目すべきクルマを「東洋経済オンライン自動車最前線」の書き手たちに独断と偏見で選んでもらった。 ■期待1:スペシャリティカーの復権
今の若い人にとって、プレリュードという名を聞いてもピンとこないだろう。そもそもプレリュードは、ホンダが1978~2001年に販売したスペシャリティカーである。 スペシャリティカーは、格好良いスタイルとスポーティな走行性能を持ったクルマのこと。1980~1990年代にはデートカーとも呼ばれて、男女を問わず若者たちの間で大流行した。そのスペシャリティカーが、現代に復活するというのだ。 日本市場では、コロナ禍を経てマツダ「ロードスター」の販売が好調に推移するなど、スポーツカーへの注目が高まっている。2024年9月に実施されたホンダ「シビック」のマイナーチェンジでは、新設定されたMT専用のスポーツグレード「シビックRS」が、販売の6割以上を占める人気を集めている。
しかも、シビックRS購入者の多くが、20代だという。そうしたスポーツカー好きの若者が、プレリュードにどんな反応を見せるのか、大いに気になるところだ。 もしも、スペシャリティカーに対して若者が肯定的な反応を見せれば、すぐにトヨタなどがライバルを投入してもおかしくはない。ライバルが登場すれば当然、市場は活性化する。 【写真】20年の時を超える復活する「プレリュード」のコンセプトモデル 新型プレリュードという単体ではなく、スペシャリティカーというジャンルの復権も、この1台にはかかっているのではないだろうか。注目して当然だろう。