2024年9月の星空情報 中秋の名月は17日
土星の衝
2024年9月9日10時48分に、土星が衝を迎えます。 衝とは、地球の外側を公転する外惑星が、地球から見て太陽と反対の側に来る瞬間のことです。衝の頃の惑星は一晩中観察でき、また地球に最も近付く頃であるため明るく見えます。 衝の時点での土星の明るさは0.6等、アルタイルとほぼ同じ明るさです。 土星は英語でサターンといいますが、これはローマ神話の農耕神サートゥルヌスを意味します。サートゥルヌスは農耕の神で、ギリシャ神話におけるゼウスの父神、クロノスと同一視されています。 決してきらびやかではありませんが、どっしりと空に腰をすえた荘厳な輝きは、まさに老神のようです。
中秋の名月
2024年の中秋の名月は9月17日です。「中秋」とは、旧暦の8月15日を指します。 よく「仲秋の名月」と間違えられますが、「仲秋」は旧暦の8月のことであり、「中秋」とは意味が異なります。 2021~2023年は中秋にちょうど満月を迎えていましたが、今年は満月の1日前となっています。このように、中秋の名月は満月より前になることが多いのです。 次回、中秋の名月と満月が同日になるのは2030年(9月12日)です。 今年の中秋の名月には面白い点があります。それは土星の接近です。 9月17日の18時半頃、月と土星は約0.65度まで近づきます(※)。これは月の直径(約0.5度)とほぼ同じ距離に当たり、かなり条件の良い接近です。 満月に近い月明かりの中では、0.6等の土星は見えづらいかもしれません。月のそばに土星があることを意識しながら観察してみてください。 ※…東京から見た場合の値です。視距離は地域によって異なります。 Source 国立天文台 - ほしぞら情報 東京の星空・カレンダー・惑星(2024年9月) 国立天文台 - ほしぞら情報 2024年9月 中秋の名月(2024年9月) 国立天文台 - 暦計算室 今日のほしぞら 国立天文台 - 暦計算室 暦Wiki 名月必ずしも満月ならず AstroArts - 2024~2025 土星 AstroArts - 2024年9月17日(火)の天文現象カレンダー 天文年鑑2024 天文年鑑編集委員会編著 誠文堂新光社 全天星座百科 藤井旭著 河出書房新社
sorae編集部