「一挙にAIが加速する」 AIパソコンやスマホ連携 「ネクストGIGA」見据え新型投入 レノボ
パソコン(PC)大手レノボは、エッジやクラウドなど多様な環境で人工知能(AI)を活用する「ハイブリッドAI」で、日本市場で攻勢をかける。16日には、AIを搭載した法人向けPCの市場投入や、PCとスマートフォンがつながるマルチデバイス連携といった機能を紹介。「ネクストGIGA」やウインドウズ10のサポート終了を見据え、優位性を発揮したい考えを示した。 【関連写真】レノボが市場投入を加速するAIパソコン 16日の会見で、レノボ・ジャパンの檜山太郎社長は、1人1台のGIGAスクール構想の端末更新や、来年10月のウインドウズ10のサポート終了を見据え、「製品投入のタイミングがいつになるかが重要なポイント。大規模になるので、一挙にAIが加速する」と市場拡大に向けた意気込みを新たにした。 主力のPC事業では、米マイクロソフトが開発したPC向けの新AI機能「Copilot+PC」に対応した個人向けPC「YogaSlim7x Gen9」を6月18日に発売。法人向けCopilot+PCの新機種「ThinkPad T14s Gen6」を近日中に発表することを明らかにした。 スマホ事業では、光や色をAIが自動で補正し、実際の見た目に近い画像を撮影できるカメラの強化と、コンテンツの生成、AIアシスタントの3つの新機能を追加。PCとスマホ、タブレットを製造販売する強みを生かし、同じWi-Fi環境下でアプリやコンテンツなどを複数デバイス間で共有できるマルチデバイス連携機能「Smart Connect」の提供もスタートした。PCのウェブカメラとしてスマホを活用できるほか、スマホ内のアプリを他デバイスから操作することも可能だ。 檜山社長は「スマホで撮った画像をドラッグアンドドロップでPCのメールに貼り付けるなど、面倒な手間を省くことができる」と説明する。 サーバーもAI対応の製品をそろえた。生成AIの急速な普及に伴い、GPU(画像処理半導体)を8つ搭載できる新サーバーを市場投入。 檜山社長は「われわれが持つエッジとクラウドに、ソリューションサービスをつなげることで市場展開を強化していく」と強調した。
電波新聞社 報道本部