プロ野球後半戦史上最大級の"大混セ"を抜け出すのはどの球団? 1973年、1992年シーズンに並ぶ大激戦!
■〝大混セ〟を抜け出すカギは二遊間にあり 上位4球団とは水をあけられているが、4位とは4.5ゲーム差の5位で前半戦を折り返した中日、その後ろを1.5ゲーム差で追う最下位ヤクルトの状況も見ておこう。 「中日は近年の積極的なトレードや補強で戦力はそれなりに整いました。ただ、2軍で打率1割台の中田 翔を上げて、1軍で打率3割近く打っている石川昂弥を落とすなど、立浪和義監督のチグハグな采配やマネジメントが目立ちます」 ヤクルトも同様に采配面で問題を抱えているという。 「優勝したときは滑らかだった采配、選手運用はどこへやら。超投高打低シーズンでチーム防御率3.40の投手陣も厳しいです。ただ、ヤクルト最下位の最大の要因は塩見泰隆の離脱。何度も言うように、野手の主力が抜けると戦力は大幅に落ちます」 果たして、〝大混セ〟を抜け出すのはどの球団なのか? 「ここから主力に故障者が出るかどうかでも変わってきますが、戦力面では巨人が一歩リード。その次が広島です」 お股ニキ氏は「過去の優勝チームに欠かせない要素がこの2球団にはある」と続ける。 「優勝するチームは二遊間がしっかりしているもの。その点でも巨人と広島が抜けています。広島は菊池涼介と今季躍進した矢野雅哉のコンビが盤石。巨人も吉川尚輝が今やリーグ屈指の二塁手ですし、ショートを争う門脇と泉口も守備は悪くない。最終的には坂本勇人のショート電撃解禁も策としては十分アリです」 前述した92年の優勝が決まったのは残り1試合、73年は最終戦での決着だった。同様に今年も最後までもつれるのか? セ・リーグの夏は例年以上にアツくなりそうだ。 文/オグマナオト 写真/時事通信社