70代はとんがる!西ゆり子さんに「着る」を習って。「年齢を重ねるほど冒険できる」「枯れたおばあさんにはならない」
◆孫のパワーに負けないように 当初の目的だった「好きな服をもっとおしゃれに着こなす方法」もたくさん教えていただきました。たとえば、以前の私はお腹の周りやヒップラインが気になって、自分の好きなふんわりしたトップスを着るときに、いつもお腹を隠すようなルーズな着こなしをしていたんです。そのせいで、どうしても「おばさんっぽく」見えてしまう。 すると、先生から「隠すのではなく、体のラインをじょうずに見せた方が美しいですよ。トップスをウエストインした後にブラウジングすればスッキリ見えます」と教えていただき、さらに袖をひと折りして手首を露出するようにしたら、同じ服でも格段におしゃれに見える! 以前は自信がなくて体型を隠しがちだったのが、今では胸を張って堂々と街を歩けるようになりました。 10年間、クローゼットの中で眠っていたベレー帽も、かぶり方を教えていただいてスタメンに復活。着こなしの基礎知識を学んだことで、もともと好きだったアイテムも自信を持って着こなせるようになり、おしゃれの幅が広がりました。夫や娘にも「変わったね」と褒められます。1歳と3歳になる孫の家にもちょくちょく遊びに行っているので、孫にも「可愛いおばあちゃん」と言われたい。 そのためには「枯れたおばあさん」ではなく、いつまでも元気でいなければ、と。『着る学校』で習った知識を応用し、孫と遊ぶ日は赤いシャツやキャラクターのついたTシャツなどを着て、孫たちのパワーに負けないような装いを心がけるようにしています。
◆年齢を重ねるほど冒険できる 3か月間のレッスンの中で最も心に響いたのは、「年齢を重ねるほど冒険できる」という西先生の言葉。「似合わなくなる服もあるけれど、代わりに年を重ねたからこそ着られるようになる服も必ずある」と先生は言います。 私も先生と同世代だからこそ、その言葉に説得力を感じます。父が亡くなった後、我が家で同居していた実母は90代を迎える頃から足腰が弱っていきました。私も、自分ひとりで自由に歩けて人生を楽しめるのは、あと10年くらいかもしれません。だったら、自分がやりたいことは全部やっておきたいなって。 『着る学校』で、同世代や自分より若い世代など、色々な世代の生徒さんたちと一緒に勉強したことも大いに刺激になりました。若い人からは、スマホで自撮りをするときは遠隔シャッターを使うと便利とか、私の年代ではわからないような情報も教えていただいたり、世代を超えて励まし合ったり…。3カ月間のレッスンでだけでは物足りない。まだまだおしゃれの勉強をしたいので、目下、西先生の個人レッスンを受けているところです。 もっと若いときにこの学校に出会えていたらと思うこともありますが、「70代はとんがる」という西先生のエールと笑顔を忘れずに、これからもおしゃれを楽しみながら、毎日を前向きに過ごしていきたいと思っています。 (構成=内山靖子)
リリーさん,西ゆり子
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