“みんな大好きな40歳俳優”が、まもなく崩壊の予感。モラハラ夫から改心して、可愛い姿になったのに|ドラマ『わたしの宝物』
『昼顔』や『あなたがしてくれなくても』など、“女性の性”に踏み込んだドラマを手掛けた三竿玲子氏がプロデューサーを務める連続ドラマ『わたしの宝物』(フジテレビ系、木曜よる10時~)。夫の神崎宏樹(田中圭)から日々モラハラ被害に遭っている専業主婦の美羽(松本若菜)はある日、かつての想い人である冬月稜(深澤辰哉)と再会して関係を持ってしまう。そして、稜との子どもを妊娠した美羽はそのことを黙って出産することを決意する、というのが本作のあらすじ。 托卵というセンシティブなテーマだけではなく、疾走感あふれるストーリー展開に注目したくなるドラマである。 というのも、1話で美羽は稜との子どもを妊娠するが、その後、稜は仕事のために訪れたアフリカでテロに巻き込まれて死亡。2話で稜の悲報にショックを受ける美羽ではあるが、苦渋の末に“宏樹の子ども”として出産する。 3話で新しい命を迎えて美羽と宏樹の関係は修復に向かう中、実は稜の死亡は誤報で生存しており、ラストに美羽と稜は再々会を果たす。現在3話までしか放送されていないが、アクセルベタ踏みの進み方を見せている。
数話にわたると思っていた妊娠編だったが
改めて各話を振り返る。まず美羽が稜と関係性を持つことに納得感を持たせたいからなのか、1話はほぼ宏樹のモラハラ一色。にもかかわらず、美羽が稜と関係を持ち、さらには妊娠発覚。しまいには稜死亡という衝撃的なラストと、あまりの急展開の連続には驚きしかない。 前作『あなたがしてくれなくても』では吉野みち(奈緒)と新名誠(岩田剛典)が距離を縮める姿にたっぷり時間が使われており、本作でも感情の機微に焦点を当てながらストーリーが進行していくものと想定していただけにより一層驚いた。 また、美羽が様々な葛藤を抱える様子が描写されたり、宏樹に子どものことがバレないように必死に誤魔化したりなど、“妊娠編”は数話にわたると思っていたがそれも外れ。2話ラストに子どもが生まれ、妊娠編もわずか1話で幕を閉じた。