シャープ、個性強めな「19万円のカメラスマホ」を投入、両輪戦略で国産スマホメーカーの活路を開く
「スマートフォンは安ければ安いほどいい」──。近年の市場動向を見ていると、そんな印象を受ける。実際、日本市場における平均販売価格は世界的に見ても「下がり方が激しい」(シャープの通信事業本部長の小林繁氏)という。そんな中、シャープは10月下旬に19万円台のハイエンド機「AQUOS R9 pro」を発表した。 【写真で見る】「AQUOS R9 pro」はデジタルカメラのような風貌 ■「写真」への徹底したこだわり R9 proの最大の特徴は、ドイツの名門ライカカメラ社が監修した「バリオ・ズミクロン」カメラシステムだ。
すべてのカメラに5030万画素の高精細イメージセンサーを搭載。標準カメラには1/0.98インチの大型センサーを搭載する。望遠カメラには光学2.8倍ズームを実現する1/1.56インチセンサーを採用した。広角カメラは122度の視野角を確保しながら、マクロ撮影にも対応する。 要するに、高級コンパクトデジタルカメラに匹敵する撮像性能を持ちながら、スマートフォンならではの多彩な撮影にも対応できる設計だ。 暗所でもクリアな写真が撮れる大型センサー、風景写真に適した超広角、ポートレート撮影に適した望遠まで、あらゆる場面で本格的なカメラとして使える。接写も2.5センチまで寄れるため、料理写真から風景まで、スマートフォンで想定されるほとんどの撮影シーンをカバーできる。
カメラ機能への本気度は、本体側面に搭載された物理シャッターキーからも伝わってくる。半押しでフォーカスを固定できる本格的な仕様で、このキー自体もデジタルカメラの部品をそのまま用いているという。さらに、市販のレンズフィルターが装着できるアタッチメントも用意された。 本体性能も高い。スマホの頭脳には「Snapdragon 8s Gen 3」プロセッサーと12GBのRAMを搭載、6.7インチのPro IGZO OLEDディスプレイは240Hzの可変駆動に対応する。上下に配置された大き目のスピーカーボックスは迫力のある音楽再生も実現する。バッテリーも5000mAhと大容量だ。