《仲間と一緒は嫌?》推し活の現場は「絶対1人で」にこだわる人たちの本音 「みんなで反省会」や「布教活動」が予想外のストレスに
好きなアイドルやアーティスト、アニメ、キャラクター、スポーツ選手などを熱心に応援する“推し活”。同じ趣味を持つ仲間たちとコンサートやイベントに行き、ワイワイ楽しむという人も多い。しかし一方では「現場には絶対に1人で行きたい」という人もいるのだ。
都内に住む会社員のAさん(30代男性)は、とある有名女性アイドルグループのファン。コンサートはもちろん、個別トーク会などのイベントにも頻繁に参加している。そんなAさんは、どの現場に行くときも基本的には1人行動だという。 「以前はファン仲間と一緒に現場に行くこともあったんですが、今は完全に1人ですね。コンサートも自分1人のチケットを取って1人で行って1人で楽しんで1人で帰ってきます」(Aさん) Aさんが“1人コンサート”を楽しむ最大の理由は「楽しい時間を自分だけで噛み締めたいから」と話す。 「仲間と一緒にコンサートに行っていたときは、終わった後に居酒屋さんなどに行って、“反省会”と称して、その日のコンサートの感想を言い合うのが恒例でした。その時間は確かに楽しいんですが、飲んで騒いでいると結構疲れるのも事実で……。楽しいコンサートの時間を反芻していたいのだけど、ファンの飲み会があると、その日の思い出が“上書き”されてしまう。家に帰っても、“コンサートが楽しかった”というより“飲み会に疲れたな”という感想が上回っていることに気づいてからは、1人でコンサートに行くようになりました。現場でもあまりファン仲間とは交流しないです」(Aさん) 1人行動をすることで、飲み会の費用を推し活に回せるというメリットもある。 「飲み会1回で数千円は使います。それなら、その分のお金を推しに使ったほうがいい。推し活は自分の楽しみのためにやるものなんだから、別に誰かと交流する必要もない。1人行動をするようになって、推し活が充実するようになりました」(Aさん)