ワクチン接種「もう何回かということはありうる」尾身会長会見7月14日(全文2)
増殖性の変化や病原性の変化はまだ十分に分かっていない
インドでは確かに置き換わりみたいなことが一部の地域で起きているので、なんと言いますかね、感染というかグロースのアドバンテージ、増殖性が優位だという可能性があるんですけども、それがほかの国で本当に起こってくるか、つまり今BA.4とかBA.5がほかの国の主流ですから、それを乗り越えるものなのかどうかというのはこれから見ていかないとまだ分からない。 で、変異のプロファイルを見ますと、BA.4とかBA.5と違うというのがきのうアドバイザリーボードでも示されて、感染研のほうからもリスク評価、第一報は出してると思うんですけど、またBA.4とか5とはちょっと違う変異が入ってるというとこまでは分かってると。ただしグロースアドバンテージ、増殖性の変化とか、あるいは病原性の変化、そこら辺はまだよく十分には分かっていないという段階です。 ニコニコ:ありがとうございます。 司会:よろしいでしょうか。それではほかにご質問のある方。では前から順番でお願いします。
感染症法の5類への引き下げを念頭に置いているのか
朝日新聞:朝日新聞の高橋と申します。最後のページにありました、一疾病として位置付ける検討を始める必要性の指摘についてなんですけれども、これはつまり季節性インフルエンザ並み、感染症法でいうところの5類への引き下げを念頭に置かれているということでよろしいのでしょうか。 尾身:じゃあ最後のスライド見せてくれますかね。その前ですね、これは、はいはい。このことですよね。 朝日新聞:はい。 尾身:これはどういうことかといいますと、これはわれわれ専門家の中でも、今日、医療会の太田先生がおられるから、あとでちょっとコメント、医療の現場の第一線で活躍してる人ですから。 こうした議論がなぜ必要で、なぜわれわれはかなりこのことを議論していた。なぜかというと、基本的には感染症法とかという法律があって、かなりしっかりと隔離をする、全員、こういうスタートをしたわけですよね。ところがそれによって現実の保健所の負担等もあるし、現実の感染となかなかギャップが出てくるので、これをどうしたらいいのかという議論をしてきて、で、先ほど申し上げましたように、A1からB2のほうに、ということ。 で、これはやや5類のほうに近い方向にいくということ、あるんですけど、5類に今すぐいくということじゃなくて、そんなことでちょっと太田先生のほうから。太田先生、聞こえてますか。 司会:太田先生、太田先生、聞こえてますでしょうか。 太田:はい、聞こえております。 尾身:これ、どういう背景で、コロナを一疾病としてというのが質問で。先生の現場のほうからもちょっとコメントいただけますか。 太田:はい。ありがとうございます。日本医療法人協会の太田と申します。実際に医療を提供する立場で発言させていただきますが、これに関しては、医療関係者、全員ではないですけども、医療関係者も、また保健所の関係者も、今のコロナ対応というのが本当に今のオミクロン株に対する対応で最適解なのかというのは以前からこれ疑問がありまして、さまざま検討すべきというような形の意見が出ておりました。 先ほど尾身会長のほうから、A1からB2へという議論を4月の分科会でしましたけども、そのときからどのような形で、いわゆるB2の方向にいけるのかっていうのは、専門家の有志の方々の中でもいろいろなディスカッションはあったんですが、ただ、一朝一夕にいけるかといいますと、これ、入院、今、病棟単位でゾーニングしてやっているものを、いわゆる病室単位にしていくですとか、外来の診療する現場をより広げたりとかっていうのもこれあります、当然それは感染防御着の着方、着脱の仕方やなんかにも当然、影響してきます。