すかいらーく「しゃぶ葉」コミュニティ運営でUGC増加! 成功要因:入会ハードルをあえて高く設定
“推し活”“推し消費”といったファンマーケティングに注目が集まり、コミュニティ運営をはじめる企業が増えている。 しゃぶしゃぶ食べ放題の「しゃぶ葉」も、その一つだ。2023年6月からファンコミュニティ「おやさい学校 しゃぶしゃ部」を立ち上げ、ファンとの共同開発で新メニューを生み出した。コミュニティ運営に活用したのが、ロイヤル顧客プラットフォーム「coorum(コーラム)」だ。
どうやってコミュニティを形成し、どのような成果を挙げたのか。しゃぶ葉を運営するすかいらーくホールディングスの岡田智子氏と、coorumを運営するAsobicaの小父内信也氏に話を聞いた。
コミュニティ運営のきっかけは、コロナ禍による客層の変化
しゃぶしゃぶ食べ放題専門店「しゃぶ葉」は2007年に生まれ、全国に279店舗展開している(2023年12月現在)。すかいらーくホールディングスの中でも後発のブランドだ。お肉だけでなく、野菜やカレー、デザートなどのメニューも食べ放題になるコースがあり、たれや薬味などもブッフェスタイルで自由度の高い食事が楽しめる。ファミリー層や若い女性に人気の飲食店である。 コミュニティ運営のきっかけは、新型コロナウイルスにある。しゃぶしゃぶは、1つの鍋を複数名でシェアするスタイルのため、感染症防止の観点からグループ利用が減り、メイン層の客足が遠のいてしまったのだ。
┌────────── アフターコロナでは、これまでのようにしゃぶ葉の持ち味である自由度が高くワクワクするような楽しい食体験を、幅広いお客様に喜んでいただきたい。そのためには、変化してしまった生活者の価値観に向き合う必要がありました。しかし、コロナ禍前の過去の顧客行動データは当てにならないと感じました。 新しいデータを集める方法を模索した末に、コミュニティにたどり着きました。顧客一人一人から話を直接聞くことで、アンケートよりも解像度高く、お客様を知ることができると考えたんです(岡田氏) └──────────