すかいらーく「しゃぶ葉」コミュニティ運営でUGC増加! 成功要因:入会ハードルをあえて高く設定
ファンと共にオリジナル出汁を開発。UGCへつながる結果に
「しゃぶしゃ部」では、メニュー開発の裏側紹介や、参加者に質問を投げかけてディスカッションを行うなどの活動を行っている。またオンライン座談会を月1回開催し、参加者同士のつながりを生み出すことを意識しているという。中でも注目の活動は、「だし新開発プロジェクト」だ。
2023年7月、コミュニティ参加者からしゃぶしゃぶの出汁のアイデアを募集開始。すると、すぐに80以上のアイデアが集まった。翌8月には「実際に食べてみたい出汁」の投票を行い、お盆明けに選ばれた5つのアイデアを発表した。
当初は2024年1月のローンチを計画していたが、順調に商品開発が進んだため、予定を早めて2023年11月末の発売を目指す。9月に社内提案を行ったのち、10月にはコミュニティ参加者を東京三鷹市にある本社に集め、試食会を実施した。
そして実際に、フェアとして商品化されたのが「濃厚 博多豚骨だし」だ。試食会では“作戦会議”も行われ、参加者にメニューの推しポイントやアレンジのアイデアなどを求めた。
集まった意見をもとに、店舗では次の施策を実施した: ・試食会で生まれたアレンジメニューをオーダー端末に動画で表示 ・推しポイントをメニューツールや、店舗に置くコミュニケーションツールにも反映
その結果、売れ行きは好調。来店客がアレンジを再現し、その体験がよかったとSNSで投稿する現象も見られた。
┌────────── 『初めてしゃぶ葉に来ました』というSNSの投稿が、いくつも見られました。コミュニティならではの取り組みから、UGCにつなげることができたのは、とても良かったと思っています。今後は『しゃぶしゃ部』を少しずつ大きくしていきたいと考えています(岡田氏) └────────── Asobicaの小父内氏は「コミュニティの中で閉じた活動ではなく、それが世の中に発信され『いいね』と言ってもらえる点は、とても理想的な姿です」と話す。