ハリスを大統領に選ぶべき理由。男性の危機を救えるのは、逆説的に彼女しかいない
ガードレール
若い男性たちにはガードレールが必要だ。そして恋愛関係ほど効果的なガードレールはない。大学卒業後の最初の数人のガールフレンドとわたしとの重要な瞬間は、こんな具合だった。 「しっかりしなさい。さもないとセックスするのをやめる(つまり、別れる)わよ」 これは効果的な、そして必要な動機づけだった。 今日の若い男性たちは、潜在的なパートナーと出会う機会を失っている。大学や教会に通う人が減り、リモートワークが増えた結果、社会的な交流が減少した。それは社会関係資本を築く能力の喪失も意味する。そしてセックスの減少は、最終的に親密さの減少、結婚の減少、出生率の低下という連鎖を生む。 異性愛の若い男性が異性愛の若い女性に興味を持つのは、セックスがしたいからだ。われわれはそれを何か間違ったことのように扱う傾向があるが、それこそが間違いだ。セックスとその追求は、ロマンスと親密さにつながり、若い男性たちの自己改善意欲に火をつける──より魅力的なパートナーになるために。 この親密さには、ある種の犠牲が伴う。若いカップルが「あなたを選ぶ」と決めるとき、それは他の可能性を諦めることでもある。そしてそれはしばしば、子どもを持つという選択につながる。人生で最も素晴らしいことは、わたしの経験では、合理性や構造を欠いている。祖母はよく言っていた。 「あなたはリストを持っているけれど、恋に落ちたらそのリストを破り捨てなさい」 誰に恋をして、それがどのように起こるかは、人生の他の重要なことよりも理に適っていないことが多い。そしてそれこそが、素晴らしい理由の一つなのだ。それは別のレベルであなたに語りかける。社会や親が望むことではなく、あなたが望むこと。そして最終的には、人生で最も重要な質問への答えとなる──誰と家族を持ちたいのか。 しかし現実を見てみよう。ギャラップによれば、30歳未満の米国人で子どもがいるのは約21%に過ぎない。この数字は1980年には約38%、1950年には約50%だった。その理由は複合的だが、中絶権という身体の自己決定権(リプロダクティブ・ライツ)への攻撃も重要な要因だ。ロー判決破棄後、各州で制定された中絶制限・禁止法は、若い女性と男性の性的自由を制限し、家族形成の機会そのものを損なっている。 中絶権が失われた現代(ポストアボーション時代)の米国で最も弱い立場に置かれているのは、貧しい女性たちだ。裕福な女性たちは中絶薬を入手するか、中絶が合法な州への移動という選択肢を持つ。一方、アラバマ州の17歳の黒人シングルマザーは新たなジェンダー差別の最前線に立たされている。すでに貧困状態にある彼女が望まない妊娠の継続を強制されれば、彼女とその子どもの父親(存在する場合)は、さらに貧困から抜け出しにくくなる。 民主党は若い女性たちの投票参加に力を入れてきた。しかしハリス陣営は、リプロダクティブ・ライツをめぐる戦いが若い男性たちにも関わる問題だと訴えきれていない。これは変える必要がある。 もしハリスが大統領になれば、彼女は重要な機会を手にすることになる。それは、身体の自己決定権を支持する多数派の米国民の意思を反映し、保守化した最高裁の方向性を修正し、各州の中絶制限法に対抗する全国的な取り組みを行う機会だ。