Web3マーケティングがクッキーを変え、インターネットを変える
クッキーの問題点
こうした広告の分散化はクリエイターから生まれる。ビッグテックではなく、マイクロインフルエンサーだ。歌手、コメディアン、KOL(キーオピニオンリーダー)のようなクリエイターがブランドから報酬を受け、商品を売り込む。ウィエラニエ氏のチームは、このインフラを構築するために「Cookie3アフィリエイト」とCookie DAOを開発している。 Cookie3が先日、Xに投稿したように、Web2マーケティングはトップダウンで、中央集権的、一方通行のコミュニケーションだ。一方のWeb3はボトムアップで、トークン化され、透明性があり、データ駆動型だ。Web3マーケティングはまた、クッキーという厄介な問題も解決するだろう。 インターネットを使っていると、「クッキーを受け入れる」をクリックすることに時間の半分を費やしているように感じることがある。ソフトウェアのアップデートをダウンロードするときに「利用規約を承認する」をクリックするのと同じくらい無意識になっている。 我々は追跡されることに抵抗を感じながらも、選択の余地がないために「はい」をクリックする。しかし、あなたや私にとっては軽い迷惑であっても、デジタルマーケティング担当者にとっては、ほとんど存在の根幹に関わるような問題だ。 例えば、ケンタッキー州の21~34歳の男性をターゲットにした広告を出したいとしよう。アメリカ全土に広告を送るのはお金の無駄なので、クッキーを使ってオーディエンスを絞り込む。 問題は、クッキーは不便な次善策でしかないことだ。「クッキーはブラウザ内の非永続的なアイテムであり、ログインデータを保存するために作られたもの」と、Publicis Mediaのブロックチェーン責任者であるクリス・アウトラム(Chris Outram)氏は指摘した。 アウトラム氏はクッキーは「脆弱」と述べた。クッキーを保存しないブラウザもあるし、ユーザーはクッキーを拒否できるし、クッキーは決してマーケティングキャンペーンの要として意図されたものではない。単に、クッキーしか使えるものがないというだけだ。 Web3では? 理論的には、我々はインターネットのインフラを劇的に変え、脆弱なクッキーを、ブランドとユーザーの両方にとってより有用でプライバシーを保護するものに置き換えられるだろうとアウトラム氏は語った。 詳細はまだ未定だが、おそらくゼロ知識証明(オンライン上での自分の行動を明らかにすることなく、自分の関心事をブランドに知らせることができる)が必要になるだろう。「それが魔法の鍵となる」とアウトラム氏。「消費者として提供したデータを解析することができる」と続けた。