カーター氏死去 オバマ氏ら歴代大統領が追悼 ワシントンで国葬へ
ベトナム戦争で傷ついた米国の再生に取り組み、退任後も人権外交に尽力したジミー・カーター元大統領の死去を受け、大統領経験者たちは党派を超え、相次いで追悼の意を表した。 【写真で振り返る】キング牧師と抱擁を交わすカーター元米大統領 バイデン大統領はカーター氏とは長年にわたり家族ぐるみでの親交があった。カーター氏が1976年の大統領選に民主党候補として出馬した際、バイデン氏は当時上院議員としていち早く支持を表明した。 声明でバイデン氏は「60年来の親愛なる友人」と呼び、「慈愛と道徳的な明晰(めいせき)さ」をもって平和構築、公民権と人権の向上などに努めたと指摘。「善良な人生を送ることの意味を模索する人は、ジミー・カーターから学んでほしい」とも記した。 トランプ次期大統領はソーシャルメディアで「歴史上最も偉大な国を率いる大きな責任に共感できるのは(大統領経験者である)我々だけだ」と言及。「ジミーはこの国にとって極めて重要な時期に大統領として、すべての米国人の生活を向上させるため全力を尽くした。私たち皆が感謝の念を抱いている」と評価した。 オバマ元大統領はX(ツイッター)で「気品、威厳、正義、奉仕の人生を生きることの意味を教えてくれた」としのんだ。クリントン元大統領と妻のヒラリー元国務長官は、声明で「最期まで他者のために生きた」と記した。ブッシュ元大統領夫妻は「大統領という職務を威厳をもって全うした。より良い世界を残そうとする努力は退任後も続いた」とした。【ニューヨーク八田浩輔】