5月「立夏」のころに「必ずしておくべきこと」って?【田野岡メソッド・二十四節気のかんたん養生】
これから本格的な夏の到来を前に、日本は梅雨に入ります
梅雨どきには日本全体が湿気に包まれます。雨の日を想像すると、屋外が湿気だらけはイメージしやすいですが、家の中も同様に湿気が増します。中医学には“天人合一(てんじんごういつ)”という考え方があります。人間は自然の一部で、同じシステムで動いているという考え方です。つまり、屋外が湿気だらけの雨の日が続くと、身体の中も湿気が増す……とイメージします。おなかの消化機能を表す“脾(ひ)”の機能は湿を嫌います。土用期間と同様に、梅雨の季節もおなかの調子を整えることを気づかいたいですね。 梅雨が終わると、いよいよ本格的な夏が到来します。外気温が高くなると、身体の中にも熱がこもりやすくなるので、汗をかいて体外に熱を放出します。その汗と一緒に気やミネラルも体外に漏れ出やすくなってしまうので、夏を越すにも身体にパワーが必要です。人の身体にパワーを供給してくれるのは……消化機能の“脾”なのですが、夏の直前に湿気の多い“梅雨”が横たわっている……。春土用から続きますが、夏本番まで脾(=消化機能)を意識してケアしたいですね。
お話/田野岡亮太さん 2003年、再春館製薬所に入社。化粧品の開発に10年間従事した後、再春館食品ブランド"Lashiku(ラシク)"の商品開発の担当へ。「お客様のイキイキを食からも応援したい」という想いから国際薬膳調理師を取得。「人生100年キレイ」を支える食の充実を目指して中医学を学び続けながら日々商品開発を続けている。
オトナサローネ編集部 井一美穂