平安貴族の「脱毛」事情とは? 実は、平安時代は令和に負けず劣らずルッキズムの時代だった!
美意識の高い平安貴族たち。平安貴族の女性も「脱毛」をしていた
平安貴族の女性たちも脱毛をしていました。ただし、金属製の毛抜きを使って額の毛を抜いたり、眉毛を整えたりする程度。 清少納言も金属製の毛抜きを使っていました。『枕草子』において「ありがたきもの」の1つに、「毛のよく抜くるしろがねの毛抜き(毛がよく抜ける銀製の毛抜き)」が挙げられています。この記述には当時における毛抜きの貴重さがうかがえます。 ただし、平安貴族にとって顔以外の部位の毛は脱毛の対象ではなかったと思われます。他の部位のムダ毛の処理にも関心が向けられるようになるのは江戸時代以降です。江戸時代の遊女たちから少しずつ広まったといわれています。 本記事では、平安時代の脱毛事情をお伝えしました。 続きの記事『謎に包まれた新キャラが登場。ミステリー小説のようになってきた!光雅(玉置孝匡)や周明(松下洸平)の正体は⁉【NHK大河『光る君へ』#22】』では、22回のストーリーの解説をお送りします。 参考資料 大塚ひかり『くそじじいとくそばばあの日本史 第 1 巻』ポプラ社 2020年 砂崎良 (著), 承香院 (監修)『平安 もの こと ひと事典』朝日新聞出版 2024年 吉澤秀和 (監修)『お医者さんが教える 知らないとソンする!本当にキレイになれる脱毛の話』クロスメディア・パブリッシング(インプレス) 2020年
アメリカ文学研究/ライター 西田梨紗
【関連記事】
- ◆つづき◆謎に包まれた新キャラが登場。ミステリー小説のようになってきた!光雅(玉置孝匡)や周明(松下洸平)の正体は⁉【NHK大河『光る君へ』#22】
- ◆平安時代は「男よりも男前」な女ばかりだった⁉ 『光る君へ』で、いちばん共感を集めている女性キャラは?【NHK大河『光る君へ』#21】
- ◆平安貴族にもあった「配属ガチャ」。藤原為時の「越前赴任」とは?【大河ドラマ『光る君へ』#20】
- ◆人はなぜ「出世」したがるのか? 自分の「野心」に支配されて、もがくエリートたちは平安時代もゴロゴロいた【NHK大河『光る君へ』#18】
- ◆平安貴族の【おやつ】事情。なんと「かき氷」も!シロップは何味だった!? ほかに食べていたメニューとは