世帯年収900万円でも「約半数」は給料に不満がある!? 一体いくら稼いだら満足できるの?
株式会社スタジオテイルが運営する「みんなの転職「体験談」」で会社に勤務している20代~50代に対して行った年収に関するアンケート結果によると、世帯年収900万円~1000万円の人でも、現在の年収に「不満」「少し不満」と答えた人の割合が50%に上ります。半数の人は、世帯年収900万円があっても、満足できていないことになります。 では、いったい世帯年収がいくらあれば満足のいく生活を送ることができるのでしょうか? そこで今回は、世帯年収の平均値や、満足度が高くなる世帯年収、年収の上げ方について解説します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
世帯年収の平均
まずは、世帯年収の平均がいくらなのかを確認してみましょう。厚生労働省の2023(令和5)年国民生活基礎調査の概況によると、状況別の世帯別年収の平均値は表1のようになります。 表1
※厚生労働省「2023(令和5)年国民生活基礎調査の概況」を基に筆者作成 株式会社スタジオテイルのアンケートに回答した20代~50代に該当する「高齢者世帯以外の世帯」「児童のいる世帯」の平均世帯年収は、それぞれ651万1000円と812万6000円となっており、いずれも年収900万円を下回っています。平均世帯年収を上回る年収でも、半数の人はその額に満足できていないということです。
世帯年収いくら以上稼げば満足できるのか
900万円の世帯年収で満足できない人が半数いますが、世帯年収がいくらであれば満足している人が上回るのでしょうか? 株式会社スタジオテイルのアンケートによると、1000万円以上の世帯年収の結果のみ「不満」「少し不満」が22%と、「満足している」「少し満足している」の数値77%を下回っています。1000万円以上の世帯年収があって初めて、収入に対し満足できる方が多いことが分かります。 しかし年収1000万円は、その額面どおりに手元に入るわけではありません。年収から「厚生年金保険」「健康保険」といった社会保険料や「所得税」「住民税」が引かれたうえで、手取りの給与が支払われます。 年収や家族構成などによっても正確な数字は異なりますが、実際の手取りは額面給与のおよそ75%~85%といわれており、年収1000万円の場合は、750万円~850万円となります。家族構成や住んでいる地域などにもよるものの、実際にある程度満足できる生活をするためには、これだけの手取りが必要だということです。