勝っても負けても楽しい「ゆるスポーツ」の魅力……小さくしっかりスケールするSmall But Greatsな考え方を重視した事業展開も
ゆるスポーツをはじめたきっかけ
澤田さん「僕自身がスポーツが苦手というのと、僕には子供がいるんですけど、目が見えないという障害がありまして、スポーツが苦手なお父さんと障害がある子供で公園に行くとできるものが少ないんです。 ボールに鈴が入ったブラインドサッカーというスポーツのボールだったら、かろうじてパス回しができるんですけど、いかんせん僕がスポーツが下手なので、目が見えない子供にまっすぐボールを蹴ってあげられないみたいな親側の問題があったりして(苦笑)。 ある時に、これは多分僕らじゃなくて“スポーツのほうが、悪いんだな”と前向きな逆ギレをしたんです(笑)。 人がスポーツに合わせすぎてたんじゃないかな?ってことに気づきました。 どうして気付いたかというと、福祉業界では 医療モデルと社会モデルという考え方があってそこから着想に至りました。 非常に単純化していうと、医療モデルというのは、 障害は個人に宿るという考えで、社会モデルは障害は社会に宿るという考えです。 社会モデルの考えに乗っ取ると、個人に障害があるわけじゃないんだから、社会を変えればいいじゃんとなります。 例えば、段差なくせばいいじゃんとか、エレベーター設置すればいいじゃんみたいな考えが非常にざっくり言うと社会モデルの考えです。 それを元々知っていたので、スポーツにも社会モデルの考えを応用して、人じゃなくて スポーツできない人がいるというのは、スポーツ側の機能障害という風に価値転換すると、変えるべきは人間じゃないと思いました。 人間が変わるべきだったら、(更に早く走るために)走り込んだり、ボールを投げ込んだりすることになると思います。 そうじゃなくて、社会やスポーツ側に障害があるとしたら、解決方法として“人が変わるのではなくて、社会やスポーツの方を変えるんだ!”と思いました。 その気づきがきっかけで、ゆるスポーツを始めることにしたんです」