死亡率も高い国民病「がん」 必修化された「がん教育」の目的とは? 【かけこみクリニック・テレビ派】
■広島テレビ 井上沙恵アナウンサー 「診療の中、医療の現場でも、がん教育の必要性は感じることはありますか?」 ■広島市民病院血液内科医 西森久和(にしもり・ひさかず)さん 「がんの告知をする場面などでは、患者さんだけでなく、ご家族の方も一緒にお話をしますので。そういったときに、ご家族の方の理解がどれぐらい得られるか、がんの知識があるのとないのとでは、やはり大きく違いがあるように思いますので、自分もしくはご家族が「がん」になったときに、どうすればいいのか、どう考えたらいいのかを、「がん教育」を通じて考える時間を持つというのは、とても重要かなと思います。」
授業のテーマは「がんのことをもっと知ろう!」です。授業では、図やグラフを用いて「がん」についてわかりやすく解説し、ときには質問形式をとるなどしておよそ50分、生徒たちに「がん」のことを教えました。 ■広島市民病院血液内科医 西森久和さん (授業中) 「仕事をしながら「がん」治療をしている方も、令和4年には50万人。「がん」は身近な病気であって、予防できる「がん」もある。けれども、100%(予防できるもの)ではないということを知って頂きたい。そして、決して偏見や誤解のないようにですね。「がん」になった人が悪いわけじゃないんですよね。規則正しい生活をして、体に気を付けている人でも、「がん」になることはあります。」
■広島テレビ 井上沙恵アナウンサー 「生徒さんにどういったことを感じてほしいですか?」 ■広島市民病院血液内科医 西森久和(にしもり・ひさかず)さん 「一番はやはり、がんになった方に対しての偏見と誤解はなくして頂くこと。そこは大前提で、がんに対する正しい知識を持っていただきたい。正しい治療に進んでいただくためにも、重要なところかと思います。」
授業の最後には、生徒からの「がん」や「がん教育」についての質問に答えました。 ■授業を受けた生徒は… 「この「がん教育」を通して、この後日本はがん患者は減ると思いますか?」 ■広島市民病院血液内科医 西森久和(にしもり・ひさかず)さん 「がんになること自体が減るかというと、おそらくそこまで減らないかもしれません。ただ、それに対する治療は進歩していますので、できるだけ早く見つけて治療することで、がんで亡くなる方を減らしていく努力というのを、私たちはやっていく必要があると思っています。」