「5年で済むと思った」"ルフィ"連続強盗実行役の永田被告に無期懲役の判決 広島の強盗傷害事件 裁判で語った手口と後悔
指示役から指図され強盗をして、実行役が報酬を得た広島市の強盗傷害事件や、東京・狛江市の強盗殺人事件などの”ルフィ事件”は大きな衝撃を与えました。今回の裁判で、実行役が永田陸人被告が語ったのは、犯罪グループに取り込まれていく経緯とその結果に待ち受けている結末でした。 【画像を見る】事件現場や永田被告の移送時の画像など 東京地裁立川支部で行われた10月の裁判では、広島市の事件について被告人質問が行われました。 ■弁護士 広島の事件のきっかけは? ■永田被告 指示役のキムと出会って最低1000万の現金があると教えてもらった案件。キムとはテレグラムでやりとりをして、トークグループを作成して、詳しい手口などをキムから伝えられました。 永田被告は、広島の事件の前にも、指示役からの連絡を受けて神奈川での空き巣や、東京・中野区での強盗事件に加わっていました。 ■弁護士 指示役とのやりとりは? ■永田被告 犯行道具について「いいか」と言われたので、「これにモンキーレンチを加えてください」と言いました。前回、被害者が強く、共犯者も加勢にこなかったので、モンキーレンチがあるとすぐに被害者を制圧できると思いました。 永田被告らの実行役は、広島駅まで新幹線で移動したあと、車に乗り換えて現場へと向かいました。 ■弁護士 車内ではどんな指示がありましたか? ■永田被告 テレグラムの通話をスピーカーにして、全員に聞こえる状態にして指示がありました。「殴ったり蹴ったりしないと報酬がありません。モンキーレンチでじゃんじゃんやってくれるので、やってください。ただし、殺してはいけません」と。 2022年12月、永田被告らは宅配業者を装って広島市西区の店舗兼住宅に押し入り、住人の男性やその両親に暴行を加えました。永田被告は法廷で、別の実行役が男性を拘束できず、自らも加勢した当時の状況を説明しました。 ■永田被告 リーダーの立場として頼りにしていると思われていたので、加勢しているのにむしろ反抗されていたことにメンツがつぶれる、メンツがたたないと思いました。 ■弁護士 その後、どうしましたか? ■永田被告 モンキーレンチでフルスイングしました。後頭部に向かって柄の部分をつかみ後頭部を殴りました。その反動でモンキーレンチがうしろに飛んでいきました。殴った時はかなり強い力、8割くらいで殴りました。 ■弁護士 男性はどうなりましたか? ■永田被告 ふらふらして中腰になりました。他の実行役が顔面を殴ってバタッと倒れました。その後縛りました。 ■弁護士 男性の様子は? ■永田被告 頭から血が大量に出ていて血だまりになっていました。まずいなと、やっちゃったかと思いました。