ボディービル関西クラス別選手権で優勝 所属選手の期待に応え、ジム経営の荻野さん
京都府福知山市土のスポーツジムアトラスを経営する荻野友亨さん(43)が、今夏に兵庫県神戸市で開かれた「第23回関西クラス別男子ボディービル選手権大会」に出場し、70キロ以下級で優勝した。昨年9月に前オーナーからジムを引き継ぎ、所属選手たちの期待を背負いながらの挑戦で、「うれしい気持ちより、正直ほっとしました」と胸をなでおろす。 格闘技への憧れを抱き、中学から自宅で筋トレを始めた荻野さん。進学した京都共栄学園高校時代に「もっと筋力をつけたい」とアトラスに通うようになり、前オーナーでボディービルダーの松嶋幸一さんから指導を受けるなかで、ボディービルの世界に興味を持つようになった。 卒業後も20歳までアトラスに通い、就職で京都市内に引っ越してからも、別のジムで筋力アップに励み、同市での府選手権大会に出場。何度もチャレンジし、年々順位を上げて2位、3位にはなれたものの、目標の優勝には届かなかった。 34歳だった2014年に仕事でタイへ海外赴任して、現地工場の責任者を任され、8年間を過ごした。大会出場などはしなくなったが、趣味として筋トレは続けていた。
■海外赴任から帰国し、夢追うため現役復帰
コロナ禍での対応などを巡って会社と折り合いがつかなくなり、22年に自主退職して帰国。綾部市の実家に戻り、またアトラスに通い始めた。松嶋さんからの勧めもあり、成し得なかった府選手権の優勝をめざし、ボディービルダーとして現役復帰した。 そこからの1年は大会に集中するため定職につかず、筋トレに明け暮れる日々を送った。「ブランクがある自分が通用するのか、そして将来に対する不安はあったけど、ワクワクした気持ちで取り組むことができた」といい、万全の状態に仕上げ、昨年の大会に挑んだ。 念願の優勝をつかみ、喜びが爆発。「好きなことを続けてきてよかった。仕事も決まっていなくて、この時期は下を向きがちでしたが、今後の人生を歩んでいく自信につながりました」と振り返る。