[フーリガンレーサー日本上陸!?] 日欧マシン相手にハーレーが躍動! サーキット派急増の予感も!?
全米で人気急上昇中! スーパーフーリガンレース
◆2気筒750cc 以上のストリートバイクによって熱きバトルが繰り広げられるフーリガンレース。AMA MotoAmerica スーパーフーリガンナショナルチャンピオンシップ(SHNC)は2021年にスタートし、アメリカでいま人気急上昇中だ。2023年12月、YOKOHAMA HOTRODCUSTOM SHOW(ヨコハマホットロッドカスタムショー)にもSUICIDEMACHINE(スーサイドマシン)のパンアメリカ1250レーサーが展示され、招待ビルダー/ライダーのショーン&アーロン・ガルダド兄弟が注目を集めたのは記憶に新しい。
HARLEY-DAVIDSON JAPAN X350 NT2(Normal Twin 1)
アンダー400cc、つまり普通二輪免許で乗れるハーレーと話題になっているX350。そのメディア向け発表会で、プロダクトチャンピオンとしてプレゼンテーションを行ったのが、ハーレーダビッドソンジャパンの宮中洋樹さんだ。 その姿はサーキットにあった。筑波ツーリスト・トロフィーNT2クラスにX350でエントリー。4ストローク2気筒250cc以下で行われるこのクラスは、近年ニューモデルが続々と登場したことでさらなる盛り上がりを見せている激戦区で、地方選手権で開催されるJP250クラスも該当するため、争いは熾烈になるばかり。 そのJP250・筑波ロードレース選手権にて2023年、栄えある年間チャンピオンに輝いたのが宮中さんである。プライベートで所属するライダーズサロン横浜(RSY)は、Moto3世界選手権へフル参戦中の佐々木歩夢選手も輩出している名門チーム。社会人ライダーとしてロードレースに打ち込む宮中さんは、X350の日本導入が決まった時点で、サーキットでの走行をイメージしていた。 「走行会など、ノーマルのままでも十分に楽しめます。より多くの人に、X350でスポーツライディングを楽しんでいただきたい。そんな思いで今回レースにエントリーしました」と宮中さんは言う。 軽量な車体にピックアップに優れ、元気よく回るパラレルツインエンジンを搭載するX350。前後17インチの足まわりがセットされ、タイヤの選択肢が多いのも大きな優位点だと教えてくれる。 レースへ向けたセットアップで、まず最初に着手したのがリヤサスペンションだ。よりストロークの長い中国仕様の純正ノーマルショックに換装することで、サス長が12mm延長され、バンク角を稼ぐなどしている。 フロントフォークはダンピングの弱さを克服するため、通常のサスペンションオイルではなく、粘度の高い15W50のエンジンオイルを入れて減衰力を高めた。 そしてフロントに荷重したいため、ライザーを逆にし、低いハンドルバーをセット。ノーマルからバックステップ気味のフットペグは高さを5cm上げ、前傾姿勢のライディングポジションを獲得している。 ノーマルシートは段差があり、着座点が限定されてしまう。積極的に前後へ動くには窮屈であったことから、ハンドメイドでシートをつくりなおした。 シッティングポイントを後方へ移したいため、クッションや表皮をすべて剥がし、ベースにスポンジを張って、尾てい骨をホールドするためのストッパーを後部座席の上に増設。前後移動もこれでしやすい。 排気系はO2センサー以降からエキゾーストパイプを切断し、エキゾーストパイプ&サイレンサーをワンオフでチームが製作してくれた。4気筒エンジン用の半分を用いて、オールステンレス製にしている。 X350でのロードレース参戦は、これが世界初だろう。中免で乗れるハーレーは、サーキットでも注目の的であった。 そしてさすがはタイトルホルダー、宮中さんは軽快な走りで順調にラップを重ね、強力なライバルと互角に闘い抜いた。X350やX500で、サーキットでのスポーツライディングを楽しむライダーが増えることを願って、パラレルツインエンジンの咆哮をフルスロットルで奏でたのだ。 ◆ X350でレース参戦する宮中さんにマシンについて詳しく教えていただいた。 ◆【ポポちゃん 】@popoxl1200x サーキットクイーンとして『ウィズハーレー』の撮影に参加してくれたのは、スポーツスターXL1200Xフォーティーエイトに乗り、ミニバイクでロードレースにも参戦するポポちゃん。レースは観るだけでなく、自分も走って楽しむレーサー女子だ!
────────── ●文:ウィズハーレー編集部(青木タカオ) ※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
ウィズハーレー編集部