ビットコイン下落にかけるETFが過去最高の取引高を記録、強気派がヘッジとして利用か
10万ドルという価格には心理的な何かがある。価格がこうした水準に近づくと、その資産に関連するあらゆるものが特別なエネルギーを得る。 米ナスダック上場の「プロシェアーズ・ウルトラショート・ビットコインETF(ProShares UltraShort Bitcoin ETF:SBIT)」は、まさにその好例だ。ビットコインが初めて9万ドルを突破し、年末までに10万ドルになるとの見方が強まった11月13日には800万口を超える過去最高の取引高を記録した(TradingViewのデータによる)。 それ以来、ビットコインは9~10万ドルのレンジで推移しており、同ETFのデイリー取引高は平均500万口を超えている。それ以前の数カ月は200万口を下回る数字だった。 SBITは、ビットコインのデイリーの価格変動の「マイナス2倍」のパフォーマンスを狙ったもので、ビットコインが1%下落すれば、SBITは2%上昇し、ビットコインに対して2倍のレバレッジをかけた弱気の投資手段を提供する。 取引高の急増は、今年はじめにビットコイン価格の下落を見込んで同ETFを購入した投資家が投げ売りに走っているためかもしれない。あるいは、10万ドルという重要な水準に近づくなか、現物市場や先物市場でロングポジションを持つ強気派が価格の下落をヘッジしているのかもしれない。 同ETFへの資金流入が増えていることを踏まえると、後者の可能性が高いようだ。ETF.comのデータによると、同ETFは22日に1770万ドルの純流入を記録し、4月の取引開始以来、最高の数字を記録した。 だが、ビットコイン強気派は依然として楽観的でいられるだろう。Farside Investorsのデータによると、11本のビットコインETFは11月13日以降、25億ドル以上の純流入を記録している。 |翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部|画像:TradingView|原文:UltraShort Bitcoin ETF Offering 2x Inverse Returns Sees Record Volume as BTC Holds Above $90K
CoinDesk Japan 編集部