「まつ毛ダニだけじゃない!」そのニキビ、ダニのせいかも? “顔ダニ”トラブルを皮膚科専門医に聞いた
■通常は無害で人体と共生する顔ダニ、極端な自己判断はやめて
――誰の顔にもダニがいるとはいえ、肌トラブルの原因になる可能性もあるわけですよね。何より自分の顔にダニがいるのは気持ち悪いし、駆除することはできないのですか? 「皮膚にはブドウ球菌などいろいろな微生物や菌がバランスを保ちながら存在していて、顔ダニもそのひとつ。腸内の善玉菌が悪玉菌の増殖を抑えて腸の環境を整えてくれるのと同じように、顔ダニも人体と共生してさまざまな役割を果たしています。通常は無害なので、いて当たり前、決して絶対悪とは考えないでください」 ――必要以上に駆除することもないんですね。 「皮膚に存在する常在菌を殺すために、火であぶるピーリングをしてほしいと言う人、抗生剤を飲みまくっている人、足に水虫がいたからカビキラーをかけていたら皮膚が真っ赤にただれてしまった人など、たまに極端な方がいらっしゃいます。くれぐれも自己流で判断したり対処するのはやめて、気になる症状が出たら専門医に相談してください」 【監修】 圓山 尚(えんやまたかし) ナチュラルスキンクリニック院長兼クリニックフォア監修医。金沢医科大学医学部卒業後、日本医科大学附属病院皮膚科に入局し皮膚科・皮膚外科・レーザーを中心とした診療を行う。その後、湘南美容クリニックでの勤務を経て、2019年にクリニックフォア新橋院を開院。現在はクリニックフォア監修医と永福スキンクリニック(現ナチュラルスキンクリニック)の院長を務め、”美のかかりつけ医”として活動している。