ポルシェ「930ターボ フラットノーズ」に「湾岸バンパー」を装着! わずか36台の激レア仕様をダイレクトイグニッション化して進化中です
930ターボの公式オプションメニューだった「フラットノーズ」
ポルシェ「911」の2代目「タイプ930」の生誕50周年を記念して2024年10月6日に愛知県蒲郡市で開催された「PORSCHE 930 50th Reunion in JAPAN」には、なんと140台ものタイプ930が集結しました。そんな会場でひときわ注目を集めていたのが、930ターボの中でも希少なフラットノーズ仕様の赤いマシン。独自のカスタマイズで迫力を大幅アップしていました。 【画像】リアウイングはタイプ993のRS用をカスタム! カッコいいポルシェ「930ターボ フラットノーズ」を見る(10枚)
製造台数36台という希少な89年式フラットノーズUS仕様
空気抵抗を減少させるためにリトラクタブルヘッドライトでフラットノーズ化したレーシングモデルのポルシェ「935」は1970年代のレースシーン(グループ5)で圧倒的な強さを見せつけた。このフラットノーズは優れた空力特性はもちろんのこと、ファッショナブルかつレーシーなスタイリングが人気を博して1987年からタイプ930のポルシェ「911ターボ」で公式オプションとして採用されている。 フラットノーズはタイプ930特有のカエル目のヘッドライトまわりをただ単にリトラクタブル化したのではない。フロントフェンダーをフードと同じ高さにしてリアフェンダーもワイド化されている。ボディシルエット自体が純正とは大きく異なっており、フラットノーズのオプションを選択すると価格は一気に跳ね上がるため、ごく少数のポルシェマニアが購入したクルマだ。 ケミカル用品の製造販売を行うゼロエイトの代表を務める和泉さんは数台のポルシェを所有しておりこの、「911ターボ フラットノーズ」はコレクションの1台。フラットノーズの中でも1989年式US仕様は製造台数が36台という希少なモデルだ。
エンジンはダイレクトイグニッションのフルコン仕様
6年前に和泉さんがこの911ターボフラットノーズを購入した時の走行距離は1.8万km。ルーフのホイール&エアロパーツを装着したキズひとつない極上車だった。ただ、長年にわたり動かさずに保管されていたこともあって、エンジンの調子がイマイチ。ガレージに飾っておくだけならいいが和泉さんは納得できない。そこで点火系をダイレクトイグニッションにモディファイしてLINKのフルコンでコントロールすることでスムーズに吹き上がる完璧なエンジンに仕上げている。 ボディも通常のフラットノーズとはちょっと違う。フロントは通称「湾岸バンパー」で知られるTBKバンパー、リアウイングはタイプ993のRS用をタイプ930風にカスタマイズしたオリジナル。またインテリアもタンレザーに貼り替えたレカロSR3をセットしてインパクトのある独自のスタイルを形成している。 和泉さんが次に考えているカスタマイズポイントがホイールだ。タイプ930の場合、ホイールをヘタにインチアップやワイド化すると、走行性能に悪影響を及ぼしてしまう。したがって17インチの同じサイズでホイールを交換する予定。またRRならではの軽快な走りを引き出す足まわり系パーツの製作も検討中。納得のできるパーツが完成すれば930ユーザーに向けて販売することも考えているそうだ。
芝 修(SHIBA Osamu)
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