先週のバイク界隈ショートニュースまとめ×9〈2024/10/8~10/17〉
ジャパンモビリティショービズウィーク2024が開催(10/15~10/18)
次世代モビリティ社会のビジョンを提示する見本市「Japan Mobility Show Bizweek 2024(ジャパンモビリティショービズウィーク2024)」が、10/15~10/18に幕張メッセ(千葉県)にて開催された。2023年に東京モーターショーから名前を変えたジャパンモビリティショーは今年、モビリティ関連企業とスタートアップ企業をマッチングさせ将来的なイノベーションを狙う「ビジネス共創」をテーマにしたビジネスイベントとして開催。また今年で25周年を迎えるITの見本市「CEATEC」との併催により、異業種とのコラボによって新たな発見を促すことも特徴であった。
[カワサキ] 「KLX230/S/SM」「W230」「メグロ S1」の国内導入時期の詳細が発表(10/11)
カワサキは、海外ですでに展開している「KLX230/S/SM」「W230」「メグロS1」の国内発売時期を公表した。同4車種は以前から国内導入については予告されていたが、具体的な発売時期の発表は今回が初めて。 「KLX230/S」「W230」「メグロS1」は2024年11月下旬に、「KLX230SM」のみ2025年1月中旬に導入される予定。販売価格/諸元等の詳細についてはまだ明らかになっていない。
[ホンダ] 電動オフローダー「RTL ELECTRIC」の車両概要を公開(10/11)
ホンダは、競技用に使用する電動トライアルバイク「RTL ELECTRIC(エレクトリック)」の車両概要を公開した。 RTLエレクトリックのモーターにはインバーターが搭載される。インバーターとは、一般的には直流電流を交流に変換する装置だ。わざわざ直流を交流に変える理由は、パワーユニットの高出力/高回転化にある。電圧が安定しており電力のロスが発生しにくいが、変圧に難があり扱いにくい直流と、その逆の特性を持つ交流。この2つを切り替えることで出力特性を最適化し、安定した高出力化を図るというわけだ。かつてタイプRシリーズなどに搭載していた可変バルブタイミング機構・VTECを彷彿とさせる、ホンダらしいギミックといえる。 また、電動バイクながらトランスミッションを搭載するのも大きな特徴。EVにギアは必要ないとこれまで言われてきたが、ガソリンエンジンに対し高トルク/低出力のモーターで安定した高速走行をするには、ハイギアを導入した方が効率が良いと近年の研究で明らかになっている。エンジン車にローギアがあるのは発進しやすくするためだが、その逆といえばわかりやすい。そのため、ポルシェ タイカンをはじめ、ギアボックスを持った電動車両が増加しつつある。RTLエレクトリックは最高速を稼ぐというより、トライアル競技で求められる精密な操作性を実現するためギアを採用したようだ。 おなじく操作性を高める目的によりクラッチやフライホイールも搭載しているが、これも電動車としては大変珍しい。軽二輪以上のバイクで未だにクラッチが現役の理由のひとつに、急発進を防ぎつつ車体をバランスさせるにはもっとも都合がよいことが挙げられるが、その理屈は電動バイクにも通じる。ホンダはRTLエレクトリックを通じて、電動車両でも車体のバランスを取るにはクラッチが必要であることを主張するものとみられる。なによりこれらの装備は、ギア操作やクラッチ操作が大好きなライダーにとって、なんとも明るい未来を感じさせるものではなかろうか。