英語学習の足を引っ張る2つの勘違い...「ネイティブ信仰」と「丸暗記」から抜け出すには
ネイティブ信仰からはなれよう
日本の英語教育はアメリカンイングリッシュを基本にしています。ですから、ネイティブ=アメリカ人という認識が刷り込まれていても不思議ではありません。 しかし、アメリカンイングリッシュといえばRを強調する巻き舌、スペリングと違う発音、スラングなど、日本人にとって難しい壁がいくつもあります。ですから、英語を話せるようになりたいなら、いわゆるアメリカネイティブ信仰からはなれることをおすすめします。 たとえ英語が上達して、会話のレベルがネイティブに近づいたとしても、アメリカ人のネイティブになることはできません。それなら、アメリカ人のネイティブに近づこうとして苦しむよりも、世界的に多数派の、スタンダードな英語を身につける道を選びませんか。 世界で英語を母国語として話す人は約3億7300万人。それに対して、第二言語や外国語として英語を話す人は10億人以上います。 つまり世界で英語を使っているのはネイティブ以外の人のほうが多いのです。 彼らにはそれぞれのアクセントがあります。語彙だってネイティブに比べれば少ない人もいるでしょう。それでも彼らは必要なときに英語を使い、場合によっては生活や仕事も英語で行っているのです。 実際に日本を出れば実感できますが、第二言語として英語を話す人たちは流暢だとしても、アメリカ人のように話す人は多くはいません。 例えば、毎年発表される「英語能力指数 ランキング」という国際的なランキングで毎年世界第1位を独占しているオランダでは、多くの人が英語を話します。(ちなみに、日本は毎年最下位のグループの常連です) 母国語はオランダ語ですが、相手がオランダ語を話せないとわかると、彼らはすぐに英語に切り替えます。 オランダでは大抵の人が英語を話し、みな流暢です。世界第1位と言われるのも納得というレベルですが、彼らの英語は決してアメリカンイングリッシュではありません。 ヨーロッパの小国であるオランダは文化背景などから、英語だけでなくドイツ語やスペイン語など、多言語を操る人も多くいます。そんな彼らの話す英語は巻き舌でもなく、ネイティブ風のスラングが多いわけでもありません。 第二言語として英語を使う人ならではの、イギリス英語を基礎とした、誰もが理解しやすく、シンプルな文法のスタンダードな英語といえます。