コパ・アメリカMVPのハメスは欧州に復帰できるのか。サンパウロとは契約解除間近だが「いつまた輝きを失うかわからない」【現地発】
21年大会のメッシを上回る6アシスト
EUROとコパ・アメリカ。2つの大陸の王者を決める大会はほぼ同じ時期に行なわれるが、2024年の大会においては何もかもEUROに軍配が上がった。EUROではジョージアなど小国の躍進があり、面白い試合が多く、ピッチ内外での暴力行為もほとんどない。芝のコンディションにしても、格段に上だった。 ただ一つ、サプライズという項目においてはコパ・アメリカが上だったかもしれない。EUROの大会MVPはマンチェスター・シティに所属するスペイン代表のロドリだったが、コパ・アメリカのMVPはフットボールの第一線から退いた印象の強かったコロンビア代表のハメス・ロドリゲスだったからだ。所属するサンパウロでもレギュラーにすら定着していない33歳が、リオネル・メッシやアンヘル・ディ・マリア、ヴィニシウス・ジュニオールを差し置いて最優秀選手に輝いたのである。 決勝まで勝ち進んだコロンビアの躍進は、24年のコパ・アメリカにおけるポジティブなニュースだった。スピーディーでテクニカル。組織的な完成度も高く、観衆を魅了した。そのコロンビアを牽引したのがハメスだった。ゴールこそひとつだったが、アシストは大会最多の6。21年大会でメッシが記録した5アシストを上回った。 【動画】ハメスが決勝弾をお膳立て!コロンビア対ウルグアイ戦ハイライト ハメスの名前を久しぶりに耳にした――。そんなサッカーファンも多いのではないだろうか。彼の名を一躍世界に知らしめたのは14年ブラジル・ワールドカップのウルグアイ戦で決めた左足ハーフボレーだろう。あの華麗な一撃は大会の、そしてその年のベストゴールにも選ばれた。だが、以降のハメスは周囲の期待に応えられず輝きは色褪せ、近年は名前すら聞かなくなっていた。 ハメスほど評価が急上昇、急降下した選手も珍しい。それは彼の移籍金からも読み取ることができる。 プロデビューを果たした母国コロンビアのエンビガドから、アルゼンチンのバンフィエルドに移籍した時の移籍金は28万ユーロ(約4800万円)だった。それが2年後の10年夏にポルトに渡った時は735万ユーロ(約12億5000万円)に、13年夏にモナコに移籍した時は当時のリーグ・アン最高額の移籍金である4500万ユーロ(約76億円)に、そして14年夏にレアル・マドリーに移籍した時には7500万ユーロ(約128億円)まで跳ね上がった。 ところが、その後はバイエルンへのレンタルを経て、エバートンには移籍金ゼロで渡り、21年夏にハメスを迎えたカタールのアル・ラーヤンは800万ユーロ(約13億6000万円)を投じたものの、22年夏のオリンピアコス移籍は再びフリーだった。そしてそのオリンピアコスとは23年4月に契約を解除。3か月に渡る無所属生活が続いた後、サンパウロに2年契約で拾われたのだった。だが、サンパウロともすでに契約解除の方向で話がほぼまとまっているという。
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