ツアー撤退表明の上田桃子は無念の予選落ちでも表情は晴れやか 「邪念をぬぐえて目の前の1打にすごい集中できた」
このままなら次週が最後の試合
◆国内女子プロゴルフ 伊藤園レディス 11月8~10日 グレートアイランド倶楽部(千葉県) 6769ヤード・パー72 【画像】脇元華が公開した上田桃子&金田久美子&大山志保との“激レア”オフショットに「めっちゃいい写真」の声 これが実際の投稿です
通算1オーバーで予選落ちの上田桃子だが、悔し涙をこぼした前日と違い、サバサバと現実を受け入れた。 今季限りでツアーを離れることを宣言した後、初めて臨んだ伊藤園レディス2日目。上田は2バーディー3ボギーとスコアを落とし、予選通過はならなかった。
1日目は、自分らしいゴルフができなかった悔しさに声を詰まらせるシーンもあった。 「まったく集中力が出せませんでした。スコアもそうですけど、攻めのゴルフをしたいのになかなかできなくて。みなさんが思っているほど湿っぽい感じじゃなくて、でも自分のゴルフを見せたいのに見せられない。頑張って、といってくださる人が多くてありがたいのに」と唇をかんでいた。 それでも「泣いてないです。感情コントロールができてないだけです」と、言い張った所は上田らしいが、2日目は一転した。 長い間、ツアーの“顔”の一人だった上田を応援するファンは多く、コースに足を運びプレーを見守る。温かい拍手、温かい声援。状況は変わらないが、上田の集中力は2日目になってグッと増した 表情も明るく歯切れのいい言葉は、いつもの上田。その理由は、思うようなゴルフができたことにある。 「スコアは悪いですが、邪念をぬぐえて目の前の1打にすごい集中できた」から。「調子はすごくよかったのに、昨日は右も左も怖がって体に痛みが出た。今日の感じのマインドでゴルフができてたら違ったのに」と振り返りながらも、悔やむ様子はない。 「明日来る(予定の)人もいたんですけど」といいつつも明るく試合を終えた上田。このままなら次週が最後の試合になるが、徹底して自分らしいゴルフを貫く気持ちは変わらない。
上田 桃子(うえだ・ももこ)
1986年6月15日生まれ、熊本県出身。2005年プロ入り。07年にミズノクラシックなど年間4勝を挙げ、翌年から米ツアーに挑戦。21年6月に入籍。22年の「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」優勝がミセスでの初勝利となった。ZOZO所属。
小川淳子(ゴルフジャーナリスト)