続く新監督のパワハラ余波…J1アビスパ福岡は辛子明太子「ふくや」のスポンサー撤退をどう受け止めたのか?
「監督就任記者会見での金監督の発言に『匿名性がある中で、被害者個人を特定して直接謝罪することはなかなか難しいというのが現状です。個人に対しての具体的な対応はできておりません』というものがありました。川森会長によると『当時、過ちを犯してしまったクラブを通じて謝罪を行いました』とのことですが、謝罪をすることと、それを被害者側が『受け入れ許した』かは別問題です。調査報告書から漏れている被害者の存在も否定できませんし、過去のことは全て解決済みであるというアビスパ側の見解に対して、確信を持つに至りませんでした」(原文ママ、以下同じ) 福岡がJリーグからの退会も含めた深刻な経営危機に陥った2013年10月に、ふくやは数量、期間限定で「アビスパ福岡支援商品」を販売。売上金の全額を福岡に寄付したなかで、福岡は資金繰りを好転させた歴史がある。 地域密着を象徴する主要スポンサーが、断腸の思いで決断した撤退をどのように受け止めているのか。金監督は「僕自身は(川原社長の)noteを拝見していないんです」と前置きしたうえで、こんな言葉を残している。 「当然ですけど、すべてが(過去から)つながっているものだと僕自身は認識しています。そのなかで僕にできることは、チームでしっかりと選手たちを躍動させ、プラスアルファ、その過程で結果を出していく。それに尽きると思っています」 福岡の社外取締役を務める川原社長は、取締役会で金監督の選定プロセスに「明確に『反対』意見を表明しました」ともnoteで明かし、さらにこう綴っている。 「今回、私共のスポンサー契約満了という判断をきっかけとして、サポーター間の分断と、クラブ・フロントとの対立構造を生んでしまったことについては、もちろん本意ではありません。ただ、今回のことはきっかけにすぎず、基本理念と実際のクラブの行動にギャップを感じていたステークホルダーが顕在化しただけなのではないでしょうか?」 福岡の経営トップを務めてきた川森会長は、ふくやの撤退をどのように受け止めているのか。場所を同市内の福岡アイランドシティーフォーラムに移し、ファン・サポーターも参加したなかで6日午後に開催された新体制発表会。金監督の招聘を最終決定した取締役会におけるやり取りを、同会長は次のように振り返った。
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