ヨルダンなどに空自輸送機派遣へ レバノン戦闘激化、邦人退避備え
木原稔防衛相は27日、イスラエルと親イラン民兵組織ヒズボラの戦闘が激化するレバノンからの邦人退避に備え、航空自衛隊の輸送機を近隣のヨルダンと、ギリシャに派遣するよう命じた。近く日本を出発し、両国で待機する。外務省によるとレバノンには約50人の日本人が滞在している。 派遣命令を受け、自衛隊は空自の航空支援集団司令官を指揮官とする統合任務部隊を約500人態勢で編成した。準備が整い次第、出発する。 邦人の退避にはC2輸送機2機の使用を想定。レバノン国内で飛行場までの輸送が必要な場合に備え、車両も用意する。連絡調整要員約10人は既に出発を始めた。 派遣命令に先立ち、林芳正官房長官は記者会見で「在留邦人には定期商用便が運航している間の出国を呼びかけている。政府としていかなる事態にも対応できるよう、さまざまな検討を行っている」と説明。その後、上川陽子外相が在外邦人の輸送手続きを定めた自衛隊法の規定に基づき、木原氏に派遣準備を要請した。
外務省は8月、レバノン全土に最高度の「レベル4」の危険情報を出している。